トスカニーニのワーグナー「ジークフリート牧歌」

ワーグナージークフリート牧歌」
トスカニーニ指揮
ニューヨーク・フィル(1936)
NBC交響楽団(1946)
NBC交響楽団(1952)
ミラノ・スカラ座管弦楽団(1952)

トスカニーニの「ジークフリート牧歌」は、演奏時間の短い部類に入る。しかし、あまりテンポが速すぎるという印象が無いのは、この曲は(楽譜にそう書いてあるのだろうが)指揮者の100人が100人、中間部で煽るようにテンポが上がるが、トスカニーニは、最初から速めのテンポなので、中間部とのテンポの差があまりないし、すっきりした速め方なので煽り感があまりないという点があるからだろう。
今回改めて感じたのは、この中間部の煽り感が苦手だという事。なんとか最後までインテンポで押し通す演奏を聴いてみたいものだ。
さて、トスカニーニの4種の演奏では、ミラノ・スカラ座盤が、ライブのせいか煽り感が出てしまっている。音質の点も考えて、1952年のNBC交響楽団盤がベストかな。