ザンドナーイ 歌劇「フランチェスカ・ダ・リミニ」
サンツォーニョ指揮 ローマRAI交響楽団(1958)
イルヴァ・リガブエ (ソプラノ)
ニコレッタ・パンニ (ソプラノ)
フェルナンド・ヴァレンティーニ (バス)
アルド・プロッティ (バリトン)
ミルト・ピッキ (テノール)
ピエロ・デ・パルマ (テノール)
他
というわけで、
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2016/03/07/044617
ザンドナーイの「フランチェスカ・ダ・リミニ」である。
内容は、不倫の末殺されるまでで、オペラ用に、登場人物を増やして、ストーリーを膨らませ、全4幕2時間強の演奏時間。
ザンドナーイはイタリアの作曲家だが、プッチーニから25年後、R・シュトラウスから19年後、そして同じく「フランチェスカ・ダ・リミニ」をオペラ化したラフマニノフからも10年後の生まれで、フルトヴェングラーの3歳上、と聴くと、もうほとんど現代の作曲家のイメージである。
なので、こむずかしい音楽かと最初思っていたのだが、あにはからんや、ヴェルデイからプッチーニ、そしてそれ以降、といったイタリア・オペラの系譜上にある、非常に美しく、ドラマティックでわかりやすい音楽であった。
前回書かなかったが、そもそも不倫の二人は、親たちの陰謀で、弟パオロが兄ジョヴァンニの影武者としてフランチェスカに会って、その時点でフランチェスカと愛し合ってしまうのだから、気の毒と言えば気の毒。物語の中でも「トリスタンとイゾルデ」や「ランスロットとギネビア」が引き合いに出されている。
ヴェルデイ、プッチーニを超えるか、というと厳しいが、十分魅力的な作品で、もうちょっと人口に膾炙してもいい作品だと思う。映像も見たいところだな。