ハイドン オラトリオ「天地創造」
カイルベルト指揮 ケルン放送交響楽団&合唱団(1957)
アンネリース・クッパー:ソプラノ(ガブリエル)
ヨゼフ・トラクセル:テノール(ウリエル)
ヨゼフ・グラインドル:バス(ラファエル)
ヴァルター・ベリー:バス(アダム)
ハイドン・ポートレイトである。
カイルベルトは彼らしい楷書のような音作りで、録音は古いがこの曲がどんな曲かを理解するには充分な演奏だといえる。
今回ネットで、ハイドンの音楽は「非常に簡単に主和音へ解決する」と書いている方がいた。これは目からうろこである。
これがハイドンの音楽を明快にしつつも、余韻があまりない、という結果を引き起こしていたのだ。なので、深みがある音楽もなんだか物足りない・・・もちろん、この時代に彼が当時の聴衆(もしくはエステルハージ侯)の事を考えて、こういうスタイルに達したのだろうが、現在の、同時代のモーツァルトあたりとの人気の差は、ここらへんからきているのだろう。