フォーレの「ラシーヌの雅歌」について

フォーレの「レクイエム」は30分~40分ぐらいの作品なので(他の作曲家の場合もあるが)他のフォーレの宗教曲が併録されている場合が多い。
フォーレの「ラシーヌの雅歌」はフォーレ音楽学校の卒業作品として19歳の時に書いた、非常に美しくも緻密な合唱が印象的な曲であるが、手元には以下の演奏がある。
本来はオルガン伴奏なのだが、現在は他人の編曲によるオーケストラ伴奏が一般的、下記ではコルボの新盤とウェストミンスター大聖堂合唱団盤がオルガン伴奏。

フレモー指揮 4:41(コルボの旧盤に併録)
コルボ指揮 4:27(コルボの新盤に併録)
プラッソン指揮 5:42
ラッター指揮 6:45
ウェストミンスター大聖堂合唱団盤 5:42


お分かりの通りけっこうテンポ設定に幅がある。
最も適正なテンポと思われるのがプラッソン盤で、演奏もわかりやすく聴きやすいがちょっと俗っぽい。
同じテンポのウェストミンスター大聖堂合唱団盤は、オルガン伴奏のせいか、ちょっと遅く感じるのが面白い。
フレモー指揮はテンポが速すぎるのと迫力がありすぎて曲にそぐわない。
コルボ指揮は最も速いがオルガン伴奏なのであまり気にならない。やはり本来はオルガン伴奏でこのぐらいの速さがいいのかもしれない。
ラッター指揮は最も遅いが、この遅さが癖になる。