リスト オラトリオ「聖エリザベートの伝説」の話

リストのオラトリオ「聖エリザベートの伝説」をまたちらほら聴いている。

http://hakuasin.hatenablog.com/entry/20080617/p1

ハンガリー王女として生まれ、ドイツの方伯ルートヴィヒ4世に嫁いだ実在の人物エリーザベト(ハンガリー名 エルジェーベト)の物語だが、オラトリオの内容がネットで調べてもよくわからない。
ウィキペディアには曲名しか載っていない。なので、海外サイトで見つけたこのオラトリオのテキストの自動翻訳と、ウィキペディアによるエルジェーベトの史実を基に、こんな内容であろうか、というものを作ってみた。

第1部
序奏
第1曲 エリーザベトのヴァルトブルクへの到着
ルートヴィヒ11歳、エリーザベト4歳の時に政略結婚のための婚約が成立。実際の輿入れはエリーザベト14歳の時であった。政略結婚にもかかわらず、非常に仲睦まじかったとのこと。
第2曲 ルートヴィヒ
ここでは、後世に作られた、いわゆる「薔薇の奇跡」が描かれる。元になったのは彼女が大変信仰深く献身的奉仕的な人物で、城を抜け出して、貴族にあるまじき「らい病患者の救済」に従事していたため、他の貴族から非難を受けたとき、夫は妻を擁護した、という事実。
伝説では貧民に与える食料を隠し持って城を抜けようとした際に夫に見つかったが、隠していたマントを上げると、食料は赤白の薔薇に変わっていた、というもの。

第3曲 十字軍の騎士

ルートヴィヒは十字軍に従軍するために旅立つが、その際の二人の別れの様子が歌われる。

第2部
第4曲 ゾフィー方伯夫人
姑であるゾフィー方伯夫人が、ルートヴィヒが従軍先で病死したことをエリーザベトに告げ、以前から貴族らしからぬ活動をしていたエリーザベトを城から追放する。

第5曲 エリーザベト
エリーザベトは再婚話を蹴り、修道女として貧民、病人への救済奉仕活動に邁進、24歳の若さで亡くなってしまう。

第6曲 エリーザベトの葬儀

エリーザベトを惜しむ合唱。


ウィキペディアによると
「エリーザベトの墓には死の直後から奇跡が起き始め、巡礼が来るようになった」
とあるが、具体的に奇跡の内容が書かれていないのが隔靴掻痒。
死後4年後には列聖(死後に聖人とされる)されている。