シェルヘンのベルリオーズ「レクイエム」

ベルリオーズ「レクイエム」
シェルヘン指揮 パリ・オペラ座管弦楽団(1958)
ジャン・ジロドー(テノール
フランス国立放送合唱団
ベルリオーズ名演集BOXであるが、マルケヴィチの時に引き合いに出した、個性派指揮者の先輩格であるシェルヘンが「レクイエム」を指揮していた。
シェルヘンは現在2種類のBOXセットが出ているが、そのどちらにもこの演奏は収録されていない。実に貴重である。
さて、演奏の方であるが、例えば、冒頭の1音づつ音が増えてゆく上昇音階の繰り返しが、すべて別のバランスで演奏されていたりして、個性派指揮者の面目躍如といったところ。
全体に遅めのテンポで、前半はねっとりとしていながら爆裂系、後半は異世界感さえ漂う天上の音楽。好みは分かれると思うが一聴の価値あり。