ディーリアス フロリダ組曲 2種

ディーリアス フロリダ組曲

ヒコックス指揮 ボーンマス交響楽団(1989)(EMI)(編:ビーチャム)

マッケラス指揮 ウェールズ・ナショナル・オペラ管弦楽団(1990)(デッカ)

以前にも書いたが、若き日のディーリアスは(親の命令で大規模農業の勉強をするため)アメリカに在住し、その際に黒人霊歌に多大なる影響を受けた。
フロリダ組曲はその若き日のフロリダの印象を25歳の時にまとめたディーリアス初期の有名曲である。のどかな田園の一日の描写であるが、切なくも美しい。聴き覚えのあるメロディが聴こえてきたと思ったら「ラ・カリンダ」に流用された部分があるとか。
マッケラスはやはりわかりやすくてとっつきやすい演奏だが、その分しっとりさ加減はヒコックスに軍配が上がる。なんかマッケラスのディーリアスに対するスタンスがわかってきた気がする。
BOXを買う前、ビーチャムはブルックナーにおけるヨッフムシベリウスにおけるバルビローリのような予感がする、と書いたのだが(ビーチャムの演奏はまだ聴いていないのだけれど)マッケラスにその可能性がでてきたな。