サラステのクレルヴォ交響曲の話

前置きが長くなるが、久々にヴァンスカ指揮のシベリウスの劇音楽「テンペスト」を聴いて

http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2019/07/11/050444

メゾ・ソプラノのリリ・パーシキヴィが、メゾながら高音が私の好きなソプラノ、ヤノヴィッツを思わせる雰囲気だったので、YOUTUBEで探してみたら、なんとサラステ指揮のクレルヴォ交響曲の映像があった。(っていうか、さんざんほめたヴァンスカのクレルヴォ交響曲の新盤でも歌っているんだが)
で、以前サラステのクレルヴォ交響曲(1996)について「妙なところでたまに音を強調する癖がある」と書いたのだが、

http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2019/09/30/050049

発見した映像は2002年なのだが、いったいどこを妙に強調してるか、をわかってもらえると思ってご紹介。
第1楽章(ホ短調)の冒頭は、第1主題が序奏的に木管で演奏され、再度弦により力強く演奏されるのだが、その主題の中ごろ
ソラ/シミレラ/ソファ#レ-/ミーミ
の、最後の「ミーミ」の2つ目のミが強調されているのだ。
ここを強調しているのは、知る限りサラステのみ、師のパヌラは逆に弱めに弾かせたりしているのでこの強調は楽譜に無いと断言できる。1996年盤もこの映像(2002)も同じことになっているので、これはサラステのみのこだわりだと思う。
しかし、どうだろう?個人的にはこれは不要だと思う。サラステのクレルヴォは素晴らしいのに、この点だけでマイナス点を付けざるをえないのだが・・・・

ちなみに、下記の画像で 00:46 あたり。

youtu.be