"Get Up With It"(1970~1974)Miles Davis

この時期のマイルスは、体調や精神面が優れず、スタジオアルバムを完成させるまでには至らなかったが、その時期のスタジオ・セッションをかき集めて、プロデューサーがなんとかアルバムの体裁を整えて発売したのがこのアルバムである。(という説明でいいと思うが、違ったらごめんなさい)
圧巻なのはやはり、32分を超えるアナログA面C面の2曲。
A面の曲は半ばまでリズムレスのアンビエントミュージックでジャズでもロックでもなんのジャンルでもない驚異的な音楽。
C面の曲は、ラテン風「アガパン」的な部分の間にはさまれた、シンプルで静謐なベースのリフに乗ったリリカルなマイルスのトランペットが印象的。
他の曲も、さまざまなジャンルをベースにしたエレクトリック・マイルス。
こんなに凄いアルバムだったら、もっと早く買うべきだった(汗)
ちなみに、最後の曲のタイトルが「ビリー・プレストン」。え?あのビリー・プレストン?と思ったら、その通りらしい。スライ&ファイリーストーンのセッションに参加したビリー・プレストンのプレイをマイルスがいたく気に入っていたとか。