"Blue Box"のボーナスCDである。
ショッキング・ブルーを始めとするロック、ポップスのジャズ・アレンジのカバーアルバムであるが(本家がジャズのものもあるが)ここまで見事にジャズ化しているとは思わなかった。始めからジャズとして書かれたのでは?と思うものあり、言われないと原曲とわからないものもある。
マリスカの声も若い時と違って弱冠ハスキーになり、パワフルなジャズ・ボーカルになっっている。以前、ワインハウスについて古き良き時代の女性ジャズ歌手のいいところをまとめたようだ、と書いたが、その先取ともいえる。エラ・フィッツジェラルドばりのスキャットも聴ける。誰かに似てるんと思うんだが、うーん、エラ・フィッツジェラルドかな、ダイナ・ワシントンかな?違うかも。
こう言ってはなんだが私にとっては"Blue Box"の一番の拾い物である。
ざっとカバー元を紹介すると、キンクス/ヴァン・ヘイレンの"You Really Got Me"あり、オーティス・レディングあり、キャロル・キングあり、ジェファン・エアプレーンあり、エリック・カルメンあり。
この後マリスカは自分のルーツであるロマをテーマに「ジプシー・ハート」(2003)を録音したが、こちらは現在入手不可状態(涙)
Mariska Veres Shocking Jazz Quintetは、YOU TUBE で全て聴けるが、ここに何を貼ろうかと迷った末、原曲とわからないジャズ・アレンジの代表格の「悲しき鉄道員」を貼る。