図書館でタイトルを見て借りてしまった。サブタイトルにある通り1987年に放送されたテレビ番組の為の取材のドキュメンタリーである。そんな昔の番組なのに出版は2025年3月である。
とにかく154曲であるから有名無名、ヨーロッパじゅうを飛び回っての取材の様子が書かれているがそんなにも多くの国でゲーテの詩に曲がつけられていたというのはやはり驚き。当時は東西冷戦時代で、たぶんシューベルトよりもしっくりくるという人が多いと思うヴェルナーなぞ、生地と墓がある土地が東西ドイツに分かれていて取材も大変だった模様。
また取材した現地で少年合唱隊等に歌ってもらって録音したりしているがシューベルトはなんとハンス・ホッター、ブラームスはエッダ・モーザーが歌っている。しかもこの番組のきっかけが彼女の父のモーザー博士の論文である、という奇縁もある。
他にもシューマンやメンデルスゾーン(日本でのみ認知されているという謎)そして未完ながらベートヴェンも挑戦していたとは知らなかったなあ。
興味深い話はきりがないが、個人的にはレハールの話で、彼のオペレッタ「フリーデリケ」がなんとゲーテと初恋の相手フリーデリケの物語で(そもそも「野ばら」が彼女を想定しての詩らしい)その中で「野ばら」も歌われるのだとか。作曲者本人の最もお気に入りのオペレッタだったらしい。レハールと言えば「メリー・ウィドウ」がやたらと好きで逆にそれしか知らないのだが「フリーデリケ」を始め他のオペレッタも聴いてみたくなった。
ちなみにYOUTUBEで『「野ばら」154曲の謎』で検索すると取材で録音された音源を聴くことができるので興味のある方はどうぞ。
レハール「フリーデリケ」の「野ばら」1:40 ぐらいから。
https://music.youtube.com/watch?v=BMt9XUQkw4Q&si=0XRsTUzA5SWlUxgL&feature=xapp_share