ケルト、フィオナ・マクラウド、魔神リリス、ジョージ・マクドナルド、そして三島由紀夫(ついでに攻殻機動隊)

以前ケルトについて随分書いたことがあったが、たぶんその時に購入して結局読まずにそのままになっていたフィオナ・マクラウド著「ケルト民話集」荒俣宏訳があって、感想をいくつか書いたジョージ・マクドナルドはアイルランドだがこちらはスコットランド、個人的には同じケルトでも若干スコットランドの方に思い入れがあるが、アイルランドに比べて民話集とかが圧倒的に少ない(これには理由があったが後述)
で、ちゃんと読んでみようかなということでまず解説を見たら(ちなみにフィオナ・マクラウドは女性名義の筆名で本名はウィリアム・シャープ)死に損なった病の後に、目の前にユダヤの魔神リリスが浮かんできて文章をささやいてくれた、というオカルト体験が載っていた!(ちなみにオカルト関係で先ほどのジョージ・マクドナルドとも交流があったらしい)で、オカルト体験もさることながらこの魔神リリスというのをまったく今まで知らなかったのでびっくりして調べたら、ユダヤ伝承の女性の悪霊でアッカド神話に起源を持ち、なんとアダムの最初の妻という伝承もあるとか。
こういう一方的に悪とされている女性の話とかは絶対に裏がある、等と考えてしまうので研究本とかがあったら読んでみたい。
そして、先ほどのジョージ・マクドナルドであるが、実は購入したはいいものの手つかずだったのが長編2編、初期の「ファンタスティス」晩年の「リリス」が手元にあるがこのリリスが魔神リリス的少女が登場するファンタジーなのであった!これもちゃんと読まねば!
それはさておき、このフィオナ・マクラウド、邦訳が松村みね子訳の「かなしき女王 ケルト幻想作品集」(初版は1925年!復刊は2005年)そして最初に書いた荒俣宏訳の「ケルト民話集」(1991)そして今回図書館で借りてきた中野善夫訳「夢のラウド F・マクラウド/W・シャープ幻想小説集」(2018年)(ついこの間ではないか!)しか翻訳本が無いのだ!(彼の男性人格、女性人格についての研究本はある)つまり20世紀には松村みね子訳が手に入らない限り荒俣宏訳の1冊しか読めなかったことになる。しかし実はマクラウドの未訳が膨大に残っているとのこと(最初に書いたように圧倒的に少ない、というのは未訳が圧倒的に多いという事なのだ)
「夢のラウド」の後書きに

まだ日本に紹介されていないスコットランドケルトの哀しい幻想の海は広大である。

なんて攻殻機動隊の草薙少佐を思わせる文が出てくる。先日も未訳のSFについて書いたが、こちらも私が生きている間に少しでも翻訳が進んでくれるといいのだが(って原書で読む?(笑))
最後に、やはり「夢のラウド」の後書きであるが、17歳の三島由紀夫が友人に宛てた手紙で「かなしき女王」が愛読書であり絶賛していた、と書いてあった。こんなところでまた三島由紀夫の名前が出てくるとは!どうしてこうも節々で三島由紀夫に出会うのか・・・