テクラ・バダジェフスカ(ボンダジェフスカ)「乙女の祈り」の話

少し前に図書館で「バイエルの謎」という本を借りた。日本でピアノを習う人なら知らない人の無いバイエルがその経歴等全く謎につつまれており、それを著者が海外取材を通して探っていく本であった。
で、結局海外でも謎が多く、その原因が当時の大衆向けに有名なオペラ等を一般家庭のピアニストでも楽しめるように彼がピアノ用に編曲した楽譜が大ヒットしており、それが当時の芸術至上主義の評論家等に酷評されて音楽事典等でも悪く書かれている、という事情があり、その類似としてこのテクラ・バダジェフスカが挙げられていた。
実はポーランドでも現在は忘れた存在だったらしいが、彼女が17歳で作曲した「乙女の祈り」(これも日本人なら一度は耳にしたことがあるだろう)の楽譜は大ヒットしたらしいがこれも大衆向けという事でやはり評論家に酷評され、27歳(生年については諸説あり)で夭折したのだがやはり音楽事典で「夭折のおかげで世の中を腐敗させる害曲を流すことができなくなった」という信じられないような事が書いてあったという。(当時珍しかった女性作曲家ということもあったかもしれない)こういう評論家が現代の音楽状況を知ったら発狂するのではないか(笑)
で、彼女は死ぬまでに30数曲のピアノ曲を残したというが、そのうちの17曲が収録されたCDを入手した。ピアニストはユリア・チャプリーナという人だが、肝心の「乙女の祈り」があまりにもプロっぽい演奏で、もっと素直に演奏してほしかった。

ユリア・チャプリーナの演奏ではないが「叶えられた祈り(乙女の祈りへの返歌)」が「乙女の祈り」のフレーズも出てきて面白いので貼る。

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