ディーリアス「人生のミサ」

ディーリアス「人生のミサ」

グローヴズ指揮 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団&合唱団(1971)(EMI)
ヘザー・ハーパー(S)
ヘレン・ワッツ(A)
ロバート・ティアー(T)
ベンジャミン・ラクソン(Br)

だいぶ前にネット上で「人生のミサ」というタイトルを見かけて「不思議なタイトルだなあ」と思った記憶がある。今回ディーリアスBOXを買って、おお!ディーリアスだったのか、と今更ながらに思った(汗)
無神論者のディーリアスがなぜ「ミサ」?かと思ったら、なんと内容はニーチェの「ツァラトゥストラ」なんだと!キリスト教を否定したニーチェの曲のタイトルが「ミサ」ってのは逆説なのか皮肉なのか。まあ、ディーリアスもガチガチの無神論者だったようだが。
しかし!曲はすごい。なんとも不思議な曲だ。何が不思議かと言うと、こんな声楽曲を聴いたことがないからだ。にもかかわらず、フォーレのレクイエム並みに美しい。なんなんだこれは。フェンビーがボーカルスコアを見て感動した、というのもうなづける。
以前、ディーリアスとヴァイオリンは相性がいいかも、と書いたが、合唱も相性がいい、というか、合唱の美しさの新たな可能性を提示したというか・・・・
ディーリアスの声楽曲はまだまだあるので楽しみだ。

ガメラ・シリーズの中の師弟関係

先日、江波杏子が亡くなった時「ガメラ対バルゴン」の話を書いた。
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2018/11/03/063423
その後、懐かしくなってまた見直したのだが、そうなると私が一番好きな昭和ガメラである「ガメラ対ギャオス」も見直したくなって見てみた。(2番目が、ガメラ対バルゴン)
昔から気になっていたのだが、本郷功次郎演ずる高速道路工事の現場監督の部下にデコボココンビがいて、背の高い方が関西弁を話していて、なんていう役者なんだろう、と改めて調べてみたら「蛍雪太朗」とある。
え?「ゼイラム」や「平成ガメラ」の螢雪次朗と名前が似ているじゃん、とさらに調べたら師弟関係だという!なんと師弟でカメラ・シリーズに出ているのだ!凄い話だ。
(だぶんご存知の方はとっくにご存知と思うが、ご容赦)
で、また平成ガメラ・シリーズを見直したりしている。
ちなみに、これも今回知ったのだが、螢雪次朗平成ガメラ3部作に同一役で出ているが、「ガメラ4 真実(駕瞑羅4 真実)」なる映画にも同一役で出ているとか。しかし諸事情により現在は見る手段が無いようだ。いつか見れるようにならんかな。

ディーリアス、フェンビー シンクロニシティ

以前ちらっと触れた、フェンビーによる「ソング・オブ・サマー 真実のディーリアス」をやっと入手した。
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2018/10/25/060051
じっくり読んで、いずれ感想をかくつもりだが、最初の部分をちらっと読んでびっくりした。

そこには、ディーリアスの存在を知ったものの、数少ない放送や録音でしかディーリアスに触れることができず、いわばディーリアスにかつえた状態だった若き日のフェンビーが、楽器店でやっとみつけた「人生のミサ」のヴォーカル・スコアを読み通した時の感動が記述されている。これがきっかけになり、フェンビーはディーリアスに手紙を書き、その返事からディーリアスが失明して作曲がはかどらない状態である事を知ってディーリアスに代筆者として協力を申し出ることになる。

昨日、記事の最後に

「次回は大曲なのでしばらくお待ちください。」

と書いた。

http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2018/12/14/050100

それが正にこの「人生のミサ」(約100分)の事だったのである。
なんというシンクロニシティ!ちょっと怖いくらいだ。

ディーリアス チェロソナタ 3種 +α

ディーリアス チェロソナタ

ウェルシュ(Vc)マルグリット(Pf)(1995)(EMI)

ウェッバー(Vc)フォシュベリ(Pf)(1996)(デッカ)

ウェッバー(Vc)フェンビー(Pf)(1981)(ヘリテイジ)

全体を覆う静謐な雰囲気がたまらん。3種ではデッカのウェッバー盤がテンポが速めなぐらいで、演奏の出来にそんなに差はなく、それぞれに素晴らしいと思う。


ディーリアス チェロとピアノのための2つの小品
 きまぐれ
 エレジー

ウェッバー(Vc)フォシュベリ(Pf)(1996)(デッカ)

これは先日の「チェロと室内オーケストラのための2つの小品」のピアノ伴奏盤である。

それに気が付かなかったので、一緒にブログに載せそこねてしまった(汗)
ポロンポロンというピアノの伴奏も趣きがあっていい。

次回は大曲なのでしばらくお待ちください。

ディーリアス ヴァイオリンソナタ 2種

ディーリアス ヴァイオリンソナタ 第1番 第2番 第3番

メニューイン(Vn)フェンビー(Pf)(1978)(EMI)

ホームズ(Vn)フェンビー(Pf)(1972)(ヘリテイジ)

EMIBOX、ヘリテイジBOX共に、奇しくも伴奏がフェンビーである。

仮に、ディーリアスの作風の変遷を
「パリ:大都会の歌」までを「前期」失明までを「中期」亡くなるまでを「後期(最晩年)」
とするなら、ディーリアスの3つのヴァイオリン・ソナタは、1番、2番が中期、3番が後期にあたる。
中期はディーリアスの独自の作風が確立した時期であり、後期は諦念にも似た幽玄な美の世界である。
メニューインは、やにっこさが取れていて好感が持てたが、ホームズの伸びやかな繊細さを聴いてしまうと、これはホームズに軍配が上がるかな。

 

ディーリアス 弦楽四重奏曲 2種

ディーリアス 弦楽四重奏曲

ブリテン四重奏団(1995)(EMI)

フィッツウィリアム弦楽四重奏団(1978)(デッカ)

正式には、弦楽四重奏曲第2番なのだが、第1番が未完成 OR 紛失、ということで、通常ディーリアスの弦楽四重奏曲といえば、暗黙の内に第2番のことらしい。
「ヴァイオリンと管弦楽のための組曲」と同年の作曲で、こちらも若々しいが、毎度のことながら不安定な浮遊感がたまらん。
2種類ともいい演奏だと思うが、フィッツウィリアム弦楽四重奏団のほうが、タメがある等若干作為的か。