モンゴメリ・赤毛のアン

「赤毛のアン」「アンの青春」のマグ・ラフマンは佐藤栞里か?

最近また、ニューモンゴメリブックスやら、赤毛のアンシリーズやら、ちょこちょこ読み返していて、映像も、ちらちら見返してある。以前こんな事を書いたが https://hakuasin.hatenablog.com/entry/20071019/p1 マグ・ラフマンの見ているこちらが幸せになるよ…

なんと!

赤毛のアンの翻訳者であられる松本侑子様より「いいね」をいただきました。 まさか!?であります。望外の喜びであります。 翻訳以外も「赤毛のアンに隠されたシェイクスピア」等々愛読させていただいております。

「トータル・リコール」(1990)「続・赤毛のアン/アンの青春」(1988) ローズマリー・ダンスモア

昨夜、久しぶりに「トータル・リコール」を見た。印象的なシーン以外ほどんど記憶になかった状態で見たので、けっこういろいろな発見があった。冒頭のリコール社のシーンに出演していたドクター・ラル役の女性の、表情やセリフをいう時の口元の動き、そして…

モンゴメリ「エミリーの求めるもの」

モンゴメリ「エミリーの求めるもの」結末はなんとなく想像できていたが、ちゃんとそこに収まるか、かなりやきもきする展開。しかし、こうやって納まるところに納まってみると、さんざん不快であると書いた前2巻も、モンゴメリの思う壺の伏線であるというこ…

モンゴメリ「エミリーはのぼる」

モンゴメリ「エミリーはのぼる」主人公の成長につれ、今までの困難に加え恋愛問題も当然起こってくるわけだが、やはり全てにおいて「アン・シリーズ」等よりも生々しい。勿論それがこのシリーズの特徴であり、モンゴメリが書きたかったことなのだろう。しか…

モンゴメリ「可愛いエミリー」(と自分話)

モンゴメリ「可愛いエミリー」前にも書いたかもしれないが、モンゴメリの「エミリー・シリーズ」を今まで読まなかったのは「自伝的要素が強い」という前評判だったからだ。他の作家なら気にならないが、なぜか作品の奥にモンゴメリ自身の生々しさが透けて見…

モンゴメリ「険しい道 モンゴメリ自叙伝」

モンゴメリ「険しい道 モンゴメリ自叙伝」「アンの夢の家」の後に出版されたモンゴメリの自叙伝である。以前触れた「果樹園のセレナーデ」の「ルウシィ・モンゴメリおぼえがき」はhttp://hakuasin.hatenablog.com/entries/2015/05/18この「険しい道」が元ネ…

モンゴメリ「黄金の道」

モンゴメリ「黄金の道」「ストーリー・ガール」の続編である。いい意味でのドタバタ騒ぎに終始するかとおもいきや、かなり物語は深みを増してきて、読後の印象はかなり感慨深い。40年後に明らかにされた、という「ぶきっちょさん」ことジャスパー・デイル…

モンゴメリ「ストーリー・ガール」

モンゴメリ「ストーリー・ガール」「ストーリー・ガール」とその続編の「黄金の道」は、元々例の篠崎書林の「ニュー・モンゴメリ・ブックス」で、長らく高値が付いたりして入手が難しかった。寡聞ながら角川書店から2010年に同内容(同訳者による修正あり)…

モンゴメリ「果樹園のセレナーデ」

モンゴメリ「果樹園のセレナーデ」出版は「赤毛のアン」「アンの青春」の後だが、執筆自体は「赤毛のアン」の前、ということで、実質モンゴメリの処女長編にあたる、との事。この後、むりやりアンを登場されたりしてまとめた短編集「アンの友達」を経て「ア…

モンゴメリ「果樹園のセレナーデ」の「ルウシィ・モンゴメリおぼえがき」

モンゴメリ「果樹園のセレナーデ」の「ルウシィ・モンゴメリおぼえがき」さて、未読のモンゴメリ作品を、出版順に読んでゆくシリーズが始まったわけだが(いつ?(笑))この作品には後書き的に「ルウシィ・モンゴメリおぼえがき」なる村岡花子によるモンゴ…

姪とモンゴメリ

姪とモンゴメリ先週遊びに来た姪であるが、なかなかに感受性が豊かで、読解力、分析力に富んでおり、小説、マンガ、アニメ等々、久々に知的会話を楽しむことができた。血がつながっているせいか、好みも近く共にモンゴメリを愛読しているが、彼女が好きだと…

八戸にある柳原白蓮の歌碑

八戸にある柳原白蓮の歌碑今朝の地方紙をみてびっくりした。「赤毛のアン」の翻訳でも知られる村岡花子をモデルとしたNHK朝ドラ「花子とアン」に登場する、花子の腹心の友の蓮さま(仲間由紀恵)のモデルとなった柳原白蓮が、なんと1950年に当地八戸の蕪…

モンゴメリ「アンの想い出の日々」

モンゴメリ「アンの想い出の日々」書店で見つけてびっくりした。こんなものが出ていたとは!解説によると、以前書いた「アンの村の日々」http://hakuasin.hatenablog.com/entries/2008/05/15のオリジナル版ということで、「アンの村の日々」は、元の原稿から…

来秋の朝ドラの話

来秋の朝ドラの話来秋の朝ドラの主人公が、ニッカウヰスキーの創業者の妻(スコットランド人)だそうだ。 来春の朝ドラの主人公が「赤毛のアン」の翻訳者、村岡花子で、作者のモンゴメリーがアイルランド系移民の子孫だから、なんかケルトづいているな。俳優…

アンのゆりかご

アンのゆりかご(村岡花子の生涯)(2008)村岡恵理来年の朝ドラが、「赤毛のアン」の翻訳の草分け村岡花子の生涯を描く「花子とアン」との事で、モンゴメリー・ファンには気になるところ。ということで、お孫さんが書いた、その原作を読んでみる。寡聞なが…

「アンをめぐる人々」と「蛍の光」「遠き昔」

「アンをめぐる人々」と「蛍の光」「遠き昔」先日の「アンのクリスマス」を読んで(こちら)篠崎書林のニュー・モンゴメリ・ブックスの短編集を読み返し、さらに本家(笑)の「アンの友達」や「アンをめぐる人々」等も例の新装版(こちら)がまだ未読だった…

アンのクリスマス

アンのクリスマスモンゴメリモンゴメリの死後に生前書かれた短編が編集されて出版されたものの邦訳は、既に全部揃えたと思っていた。しかし、ニュー・モンゴメリ・ブックスの篠崎書林以外から、こんな本が出ていたとは知らなかった!(大汗)

新旧「虹の谷のアン」その3

やっと全部読み終わったが、照らし合わせて読み比べるのが、こんなにしんどいとは思わなかった(笑) 今までの経緯はこちらとこちら 旧版で割愛されているのは、まずは村の出来ごとや噂話。 「ゴシップさまざま」とう章があるが、昔からちっともゴシップが書…

新旧「虹の谷のアン」その2

全部読み比べてから書くつもりだったが、第2章まで読んで時点での御報告(笑) 前回書いたように(こちら)装飾的な部分がよく割愛されるのだが、あと割愛されているのが(第2章までの段階だが)ちょくちょく差し込まれる「村の出来事」的な事。冗長と言え…

新旧「虹の谷のアン」

長年村岡花子訳で親しんできた「赤毛のアン・シリーズ」であるが村岡花子が割愛した部分があることは今では有名な話である。(例えばマシュウがなくなった直後にマリラがアンに心情を吐露する場面) 2008年に出た新装版は補訳という形で村岡花子が割愛した部…

ニュー・モンゴメリ・ブックス

「アンの娘リラ」「アンの夢の家」を読んだら「赤毛のアン」シリーズを「赤毛のアン」以外をざっと読み直して、現在ニュー・モンゴメリ・ブックスの短編集を再読中。 「ニュー・モンゴメリ」で日記検索すると過去の記事が見れる。

「赤毛のアン」シリーズ補訳版

村岡花子訳のモンゴメリの「赤毛のアン」シリーズは、省略部分があるので、松本侑子による全作翻訳を待望すると以前書いたが(こちら)2008年に新潮文庫から出て、やたら書店で見かけた新装版が村岡美枝(村岡花子さんのお孫さん)による省略部分の補訳版で…

赤毛のアンとケルト

赤毛のアン・シリーズの、ルーシー・M・モンゴメリについて 「モンゴメリは牧師の妻でありながら、キリスト教の範疇を超えた、一種ケルト的超自然思想をもっていた」 と書いた事があったが(こちら)ネット上でも、そういった方面から書いておられる方がい…

虹の谷のアン(下)

モンゴメリ 漫画 原ちえこ 以前古本屋で、この(上)のみを入手したことを書いた(こちら) 結局、(下)が見つかりそうに無いので(というか、忘れていたのだが)ユーズドにあったので購入。 絵柄の好き嫌いはあるだろうが、ほぼ原作に忠実で好感が持てる。…

アンの愛情(1915)

ルーシー・モード・モンゴメリ 翻訳:松本侑子(2008) 油断していたら、10月に既に出ていた。この巻から単行本先発でなく、はじめから文庫本出版となったようだ。 しょっぱなからびっくりしたのが、ここにもユーライア・ヒープが登場したということ(前の事…

ミス・マープル 鏡は横にひび割れて

原作は、犯人とその夫の切ない心情から、個人的には忘れがたい作品である。 一時期やたらとクリスティの作品が映画化された時代があった。その頃は見ず嫌いだったが、同じ原作の「クリスタル殺人事件(変な邦題だ)」の出来はどうだったのかな。 題名の由来…

「海に在る魂」「渚の求婚」

モンゴメリ 同じ元本の、例のテーマ別短編集で、テーマは「海」。ニュー・モンゴメリ・ブックスの項番では「渚の求婚」の方が先だが、解説によると「海に在る魂」の方が元本の前半の訳出らしい。 「ジェシー小父さんの生活手帳」はまさに「アンの夢の家」の…

影の谷を超えて

モンゴメリ 前回、テーマの一つが「犯罪」と書いたが、どちらかと言えば「罪への赦し」かもしれない。 敬虔なキリスト教信者の顔をしていながら「七の七十倍まで赦せ」という教えを守りもせず、裁きと中傷に満ちた人々、そこからは何の救いも生まれてこない…

ひそやかに影はささやく

モンゴメリ これも「影の谷を超えて」と共に元は1冊で、いわゆるテーマ別編集のシリーズで、テーマはたぶんオカルト(とミステリーもしくは犯罪)モンゴメリは牧師の妻でありながら、キリスト教の範疇を超えた、一種ケルト的超自然思想をもっていた、という…