Slapp Happy「俳句」

昨日までのショッキングブルーの記事は書きためていたもので、実は最近またスラップ・ハッピーをつらつら聴いたりしている。
以前も書いたが、セカンド・アルバムとして録音した音源に対しヴァージン・レコードがもっとポップにしたら契約する、という条件で録音し直したのが「カサブランカ・ムーン」でのちに元の音源を発売したのが"Acnalbasac Noom"なのだが、曲順こそ弱冠違うが収録曲は同じである・・・・ただ1曲を除いて。
それが「俳句」と題する曲で、"Acnalbasac Noom"では「チャーリーとチャーリー」という曲が「カサブランカ・ムーン」では「俳句」と差し替えられている。
つまり、差し替えても収録したかったという思い入れがある曲と言える。
曲自体は「侘び寂び」とは無関係の騒がしい曲なのだが、なんで「俳句」?ということで歌詞を調べてみた。

まず(たぶん)小林一茶が出てくる。月を骨で削る話がでてくるがそんな俳句は無いし、表現を削るという比喩なんだろうか。
2番には仙厓禅師が出てくる。○△□図とう禅画で有名な人だが、特に俳句で有名とは聞いたことがない。
サビでは俳句を書くには高いIQが必用だ、とある。

どうも彼らは、俳句は禅的というか哲学的なもの、と思っているようだ。
しかし、言われてみれば日本の文化の根底には確かに禅的な部分が隠れている場合が多いのでそれを海外の人が見抜いている、というのも凄い話だ。
こちらがその「俳句」

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ライブ・イン・ジャパンの方が、本来の形なのかな。

カウントを5,7、5でやり直すのが面白い。

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Mariska Veres Shocking Jazz Quintet "Shocking You"(1993)

"Blue Box"のボーナスCDである。
ショッキング・ブルーを始めとするロック、ポップスのジャズ・アレンジのカバーアルバムであるが(本家がジャズのものもあるが)ここまで見事にジャズ化しているとは思わなかった。始めからジャズとして書かれたのでは?と思うものあり、言われないと原曲とわからないものもある。
リスカの声も若い時と違って弱冠ハスキーになり、パワフルなジャズ・ボーカルになっっている。以前、ワインハウスについて古き良き時代の女性ジャズ歌手のいいところをまとめたようだ、と書いたが、その先取ともいえる。エラ・フィッツジェラルドばりのスキャットも聴ける。誰かに似てるんと思うんだが、うーん、エラ・フィッツジェラルドかな、ダイナ・ワシントンかな?違うかも。
こう言ってはなんだが私にとっては"Blue Box"の一番の拾い物である。
ざっとカバー元を紹介すると、キンクスヴァン・ヘイレンの"You Really Got Me"あり、オーティス・レディングあり、キャロル・キングあり、ジェファン・エアプレーンあり、エリック・カルメンあり。
この後マリスカは自分のルーツであるロマをテーマに「ジプシー・ハート」(2003)を録音したが、こちらは現在入手不可状態(涙)

Mariska Veres Shocking Jazz Quintetは、YOU TUBE で全て聴けるが、ここに何を貼ろうかと迷った末、原曲とわからないジャズ・アレンジの代表格の「悲しき鉄道員」を貼る。

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Shocking Blue "The jury and the judge"(1986)

"Blue Box"のシングル収録CDである。
2度目の再結成の動きでシングル発売のみ。明らかにハートあたりを意識したハード・ロックであるが、これもかっこいいなあ。売れなかったんだろうか。
その後1994年にもう1回シングルを発売してショッキング・ブルーとしての公式の発売は最後になる。

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三島由紀夫のお導き?

昨日の記事に連動している旧ツィッター(意地でもXと言わない(笑))にいいねをくださった方がいて、覗いてみて三島由紀夫の命日が11月25日であることを知った。

つまり、三島由紀夫の命日に注文して翌日届いたことになる。

これはシンクロニシティというよりは三島由紀夫のお導きでは・・・?

いいねをくださった方、ありがとうございました。

Shocking Blue "Louise"(1979)

"Blue Box"のシングル収録CDである。
実はショッキング・ブルーは解散後何回か再結成の動きがあり、1979年の時点でこの曲がレコーディングされたが発売されなかったと海外ウィキペディアにある。
リスカの声が別人みたいで面白い。曲もまったく別ジャンルの感じでこれはこれでいいな。
こちらは映像は別のものを無理にあてはめてたのだろうか。

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「浜松中納言物語」と三島由紀夫と松尾聡

先日「篁物語」「平中物語」「浜松中納言物語」を収録したものを注文した、と書いたが、届いてみたら現代語訳ではなかった(汗)上段に難しい所の現代語訳はあるものの、これは腰を落ち着けてじっくり読まねば。
それはさておき、この本は岩波書店日本古典文学大系の中の1冊なのだが、今はどうかわからないが、昔はこういった全集ものは1ヵ月ごととかに発売されて、「月報」とか「通信」等のタイトルの小冊子的な付録がついて、執筆者(翻訳者、校注者等)についての思い出を執筆者以外が書いたり、複数執筆者の対談が載っていたりしたものだ。
で、今回ユーズドで入手したのだが、その「月報」がちゃんとついていて、いきなり三島由紀夫の名前があってびっくりした。
調べたら「浜松中納言物語」を校注した松尾聡という人が三島由紀夫の恩師らしく、三島由紀夫が恩師の思い出を書いていたのだ。
実は三島由紀夫の「豊穣の海」が「浜松中納言物語」を典拠としている、という話も最近知って、それもあって「浜松中納言物語」を読んでみたかった、というのもあった。
で、この月報にも「豊穣の海」について触れられているかと期待したがそれは残念ながら無かった。
しかしこの文章は、たぶん三島由紀夫全集とかでないかぎり読めないと思うので、大変良い買い物をしたと思う。
三島由紀夫も松尾聡を通して「浜松中納言物語」を知ったのだと思うので、松尾聡無ければ「豊穣の海」も無かったかもしれない。うーん、なんか感慨深い。