小説
「あしながおじさん」にはアニメでも原作でもジャーヴィス・ペンドルトンの事を「ジャーヴィ坊ちゃま」とか「ジャーヴィ坊ちゃん」と呼ぶ場面がけっこうあるのだが、ふと原文ではどうなってるんだろう、と気になって調べたら Master Jervie とあった。え?マ…
相変わらず前置きが長いです。子供の頃、テレビで見たコントや寸劇では、当時の大人にはたぶん誰でも知っていたであろう映画や芝居のパロデイ的なものがあって、例えば 「来年の今月今夜、再来年の今月今夜のこの月を、俺の涙で曇らせてみせる」 等、よく使…
だいぶ前に ちなみに「火怨」と「炎立つ」の間は200数十年の開きがある。蝦夷の歴史も、中央と関わった時のみ残されているだろうから、この間の蝦夷の歴史を埋める小説は難しいだろうが、高橋さん、なんとかやってくれないだろうか。そうして、出来ればその…
今回の物語「婚礼の夜」は大治郎の友人浅岡鉄之助の婿入りをめぐる話なのだが、個人的に気になっていたのは、その婿入り先の(大柄なために何度も縁談が壊れたという)千代乃を誰が演じるか、という事だった。で、放送前の情報ではまったく女優名が挙がって…
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以前、南部家の清心尼を描いた「かたづの!」という小説を読んでみたい、と書いたがhttp://hakuasin.hatenablog.com/entry/2014/11/22/083622実は、あの後購入していた。しかし、買うと安心して読むきっかけを無くす、というパターンで時が過ぎてしまった。…
北大路欣也版の「剣客商売」第5作が放送された。私には思い入れの深い「手裏剣お秀」である。 http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2015/01/23/044343http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2016/11/03/045350 放送前から「あれ?」と思ったのが三冬役の…
風野真知雄は、ドラマ化された「妻は、くノ一」の漫画を読んだことがある。「大名やくざ」シリーズが面白いかな、と思って1巻目を買ったがつん読状態である。あ、歴史探偵シリーズも買ったはずだが見当たらない・・・・(汗)「女が、さむらい」シリーズは…
こんな小説があったとは、寡聞ながら知らなかった。2004年から2005年にかけて連載され、2006年に「女(おなご)にこそあれ次郎法師」のタイトルで単行本化、2016年に大河ドラマの制作の報を受けて「井伊直虎」をタイトルに加えで文庫化したもの。つまり、大…
先日、こんな事を書いたがhttp://hakuasin.hatenablog.com/entry/2016/09/15/050027本文に「伝 阿弖流為・母禮の塚」を建てるきっかけの出来事が記載されていた。そもそもは、高橋克彦さんの「火怨」を読んでアテルイ・ファンになった若い女性が、ネットで募…
大島やすいち版の「剣客商売」は24巻が原作の第15巻「二十番勝負」で、原作は残すところ最終巻の「浮沈」の分しか無い。だからけっこう覚悟して第25巻を買ったのだが・・・・タイトルが耳慣れないものばかり。池波正太郎、大島やすいちの他に脚色とし…
待望の映画版「ライアの祈り」DVDが届いた。以前書いたように、http://hakuasin.hatenablog.com/entries/2015/09/08原作の縄文時代の物語のカットがある、という事と、個人的に期待が大きすぎて逆にがっかりしたらどうしよう・・・・などの危惧を持ちなが…
北大路欣也版「剣客商売」第4作北大路欣也版の「剣客商売」第4作が、当地では遅れて放映されたものを録画して、やっと見た。これでやっと北大路欣也版の「剣客商売」を見ることができた。「陽炎の男」と「嘘の皮」を一つの話にまとめているため、破たんや…
「ライアの祈り」森沢明夫 とその映画化先日ちらっと触れたがhttp://hakuasin.hatenablog.com/entry/2015/09/06/065330「津軽百年食堂」「虹の岬の喫茶店」等の映画の原作者としても有名な森沢明夫の「青森三部作」の第3作にして、やはり映画化された小説で…
加治将一「失われたミカドの秘紋」(2010)こちらのテーマは、中国史、そして漢字の成り立ちと聖書の関連、そして・・・。例えば元や清はモンゴルであり満州族である事は周知の事実である。周や秦は西方の辺境であるから純粋な漢民族ではない、という認識も…
加治将一「舞い降りた天皇」(2008)この作品から、日本古代史にテーマが移行する。(作者にとっての基本的なテーマは変わらないんだろうが)こちらも真偽のほどはさておいて、魏志倭人伝に登場する倭の国名のうち、伊都国に卑字が使われていない、というの…
加治将一「龍馬の黒幕(旧題 あやつられた龍馬)」(2006)「幕末 維新の暗号」(2007)書店で「失われたミカドの秘紋」というタイトルの文庫を見つけて、面白そうだと買ってみたらシリーズだったので、最初から読んでみる。いわゆる「明治維新フリーメイゾ…
モンゴメリ「エミリーの求めるもの」結末はなんとなく想像できていたが、ちゃんとそこに収まるか、かなりやきもきする展開。しかし、こうやって納まるところに納まってみると、さんざん不快であると書いた前2巻も、モンゴメリの思う壺の伏線であるというこ…
モンゴメリ「エミリーはのぼる」主人公の成長につれ、今までの困難に加え恋愛問題も当然起こってくるわけだが、やはり全てにおいて「アン・シリーズ」等よりも生々しい。勿論それがこのシリーズの特徴であり、モンゴメリが書きたかったことなのだろう。しか…
モンゴメリ「可愛いエミリー」前にも書いたかもしれないが、モンゴメリの「エミリー・シリーズ」を今まで読まなかったのは「自伝的要素が強い」という前評判だったからだ。他の作家なら気にならないが、なぜか作品の奥にモンゴメリ自身の生々しさが透けて見…
モンゴメリ「黄金の道」「ストーリー・ガール」の続編である。いい意味でのドタバタ騒ぎに終始するかとおもいきや、かなり物語は深みを増してきて、読後の印象はかなり感慨深い。40年後に明らかにされた、という「ぶきっちょさん」ことジャスパー・デイル…
モンゴメリ「ストーリー・ガール」「ストーリー・ガール」とその続編の「黄金の道」は、元々例の篠崎書林の「ニュー・モンゴメリ・ブックス」で、長らく高値が付いたりして入手が難しかった。寡聞ながら角川書店から2010年に同内容(同訳者による修正あり)…
モンゴメリ「果樹園のセレナーデ」出版は「赤毛のアン」「アンの青春」の後だが、執筆自体は「赤毛のアン」の前、ということで、実質モンゴメリの処女長編にあたる、との事。この後、むりやりアンを登場されたりしてまとめた短編集「アンの友達」を経て「ア…
モンゴメリ「果樹園のセレナーデ」の「ルウシィ・モンゴメリおぼえがき」さて、未読のモンゴメリ作品を、出版順に読んでゆくシリーズが始まったわけだが(いつ?(笑))この作品には後書き的に「ルウシィ・モンゴメリおぼえがき」なる村岡花子によるモンゴ…
姪とモンゴメリ先週遊びに来た姪であるが、なかなかに感受性が豊かで、読解力、分析力に富んでおり、小説、マンガ、アニメ等々、久々に知的会話を楽しむことができた。血がつながっているせいか、好みも近く共にモンゴメリを愛読しているが、彼女が好きだと…
「マイナス30度で鉄棒を舐めるとどうなる?」と「虹の谷のアン」中国嫁日記の3月7日分を見てhttp://blog.livedoor.jp/keumaya-china/「虹の谷のアン」で語られる、アンの長男ジェムのエピソードを思い出した。ジェムは実証主義で、なんでも自分で確かめない…
漫画版「剣客商売」最新刊大島やすいち版の「剣客商売」の最新刊が発売された。巻頭が先日取り上げた「罪ほろぼし」http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2015/01/16/043815なので、わくわくして読み始めたのだが・・・・例の旗本の遺児源太郎の髪型が、な…
池波正太郎「剣客商売」シリーズについて「剣客商売」は、作者の死去により、最後の長編「浮沈」にて未完のまま幕を閉じる。しかし、解説にもあるが、作者はこの作品が最後になる事を感じていたのでは、という事が作品の内容のそこかしこで伺える。なので、…
池波正太郎「剣客商売」の手裏剣お秀「剣客商売」には、三冬の他に手裏剣を得意とする女剣士杉原秀が登場する。このシリーズを読むきっかけとなったコンビニ本の漫画版「剣客商売」で最初に買ったものに杉原秀初登場の「手裏剣お秀」が収録されていた。その…
池波正太郎「剣客商売」番外編についてまだ「剣客商売」を読み始めのころに「剣客商売」の番外編として、小兵衛の若い頃を描いた「黒白」の存在を知ったが、未だシリーズについてよく知らなかったので、シリーズ終了後に読者の要望に応えて小兵衛の若き日の…