別れろ切れろは、芸者の時に言う言葉

相変わらず前置きが長いです。
子供の頃、テレビで見たコントや寸劇では、当時の大人にはたぶん誰でも知っていたであろう映画や芝居のパロデイ的なものがあって、例えば

「来年の今月今夜、再来年の今月今夜のこの月を、俺の涙で曇らせてみせる」

等、よく使われていて、子供の時には分からなかったが、のちには「金色夜叉」のセリフだったんだな、と知ったりする。

で、先日の「ドリフ大感謝祭 ありがとう仲本工事さんスペシャル」のコントで

「お蔦、俺と別れてくれ」
「別れろ切れろは、芸者の時に言う言葉、今のあたしにはいっそ死ねと云っておくんなまし」

というセリフを聞いて、ああこれも当時随分テレビで見たなあ、と懐かしくなった。
懐かしくはなったが、上記の「金色夜叉」と違ってこちらは全く出典を知らない事にも気づいた。
で、調べたところ泉鏡花の「婦系図(おんなけいず)」であった。っていうか、寡聞ながら泉鏡花は名前は知っていたが「婦系図」は知らなかったなあ。まだまだ不勉強だ。

ちなみに、このセリフ、原作には無く、芝居や映画化の時に作られたセリフなんだとか。