2013-03-01から1ヶ月間の記事一覧

シェリングのシベコン

シベリウス ヴァイオリン協奏曲ロジェストヴェンスキー指揮 ロンドン交響楽団(1965)ヘンリク・シェリング(ヴァイオリン)何回か書いているが、私の好きなヴァイオリニストは、古くはヘンリク・シェリング、新しくはヒラリー・ハーンである。シベリウスに…

若き日のシベリウスとカール・ジェンキンス、デヴィッド・マッカラム

以前から、ソフト・マシーンのカール・ジェンキンスが「0011ナポレオン・ソロ」のデヴィッド・マッカラムに似ているのではないか、と思っていた。ところが(未だ書いていないが)コリン・デイヴィスのシベリウス交響曲全集のジャケットに、若き日のシベリウ…

渡邉暁雄のシベリウス交響曲全集

シベリウス 交響曲全集渡邉暁雄指揮 日本フィルハーモニー交響楽団(1962)まとめて書く。1番から3番までは、躍動感のあるはずの第1楽章をやたらと丁寧に演奏して躍動感を台無しにし、、第2楽章以降をアグレッシブにする、という解釈で、かなり疑問。第…

ロジェストヴェンスキーのシベ7

シベリウス 交響曲第7番ロジェストヴェンスキー指揮 モスクワ放送交響楽団(1974)以前こんなことを書いたがhttp://hakuasin.hatenablog.com/entries/2012/10/04ロジェストヴェンスキーは最初こそゆっくりだが、その後は速めのテンポで統一され、各楽章部分…

ロジェストヴェンスキーのシベ6

シベリウス 交響曲第6番ロジェストヴェンスキー指揮 モスクワ放送交響楽団(1973)いよいよシベリウスの交響曲の中で2番目に好きな6番である(ちなみに1番目は7番)ミニマルと哀愁のメロディとの絡みの結晶で、7番ではさらにそれが単一楽章に凝縮され…

園田光慶の「ターゲット」

ターゲット(1969~1970)園田光慶というわけで入手した。http://hakuasin.hatenablog.com/entries/2013/03/14なぜこんな過激な漫画を当時読んでいたかというと、少年サンデーで同作者の「あかつき戦闘隊」の後に連載が始まったのがこの作品だったからだ、と…

ロジェストヴェンスキーのシベ5

シベリウス 交響曲第5番ロジェストヴェンスキー指揮 モスクワ放送交響楽団(1973)以前にも書いたが、シベリウスという人は、本来は楽想が湧き出でるタイプの作曲家なのだが(交響詩や、第1、第2を聴くとよくわかる)徐々にミニマル・ミュージックの先駆…

娘のピアノ教室の発表会

娘のピアノ教室の発表会昨日は、娘のピアノ教室の発表会で、娘は例のグリーグの「トロルドハウゲンの婚礼の日」を弾いた。http://hakuasin.hatenablog.com/entries/2013/01/20終わってみれば中学2年までいるうちで、娘の曲が一番長尺だった。さすがに何か所…

秘刀

秘刀(1995)中津文彦後三年の役を舞台とした、日本刀の発祥をめぐる物語。蝦夷の蕨刀の存在から、湾刀である日本刀は蝦夷発祥であるという設定。以前書いた「みちのく王朝謀殺事件」と同様http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2013/02/24/084625高橋克彦…

ロジェストヴェンスキーのシベ4

シベリウス 交響曲第4番ロジェストヴェンスキー指揮 モスクワ放送交響楽団(1971)これは推薦できるかも。なぜなら爆裂があまり無いからだが(笑)それはこの曲が元々あまり金管の出番が無いせいだ。それは冗談としても、どこまでも伸びやかでしっかりした…

ロジェストヴェンスキーのシベ3

シベリウス 交響曲第3番ロジェストヴェンスキー指揮 モスクワ放送交響楽団(1973)シベ3は、牧歌的な雰囲気で始まるが、金管の咆哮でその雰囲気があっという間にだいなしに(笑)しかし、そんな演奏が妙に心地いいのはなぜだろう。第1に推す演奏ではない…

「消えた義経」と「義経不死伝説」

消えた義経(1994)義経不死伝説(2012)(「義経はどこへ消えた?(1996)」加筆再編集)中津文彦「消えた義経」は独立した作品だが「闇の弁慶」の続編としても読める(キーマンは西行法師)そして「闇の弁慶」と同様「義経不死伝説」の第2部以降が、その理…

ロジェストヴェンスキーのシベ2

シベリウス 交響曲第2番ロジェストヴェンスキー指揮 モスクワ放送交響楽団(1969)シベ2は「フィンランディア」と並ぶシベリウスの人気曲であるが、その分外面的要素は多い。大抵はその外面的な曲を、いかに内面的な曲として演奏するか、というのが最近の…

ロジェストヴェンスキーのシベ1

シベリウス 交響曲第1番ロジェストヴェンスキー指揮 モスクワ放送交響楽団(1974)これはびっくりした。HMVから引用したほうが早い。 演奏はとにかくパワフルで強烈。随所で聴かれる金管軍団の炸裂サウンドを筆頭に、鋭利で強靭にしなる弦楽器、異様に表…

やまがたすみこ「ゴールデンベスト」と"SPILIT OF PLACE"

やまがたすみこ「ゴールデンベスト」「チューニング・ラブ」以外の曲を聴く。http://hakuasin.hatenablog.com/entries/2013/03/13彼女の声は澄み切った美声である。あまりに美声で性の香りが皆無だ。なのでカレッジ・フォーク調の1973年~1974年を収録したC…

ブルックナーとシベリウス と新たな全集収集の始まり

北欧の作曲家をずっと聴いてきたのだが、やはりヘビロテはシベリウスだが、ネット上で、以下のような事を書いている人がいた。 「そういう意味では曲想こそ異なるとは言え、アントン・ブルックナーの音楽と共通している面が有ると思います。両者の音楽は同じ…

ブルッフ ヴァイオリン協奏曲第1番 2種

ブルッフ ヴァイオリン協奏曲第1番サー・マルコム・サージェント指揮 ロンドン新交響楽団(1962)ヤッシャ・ハイフェッツ(ヴァイオリン)リヴィング・ステレオの1枚で、先日の「スコットランド幻想曲」のカップリング、かつブルッフの代表曲である。多少…

「闇の弁慶」と「義経不死伝説」

闇の弁慶(1990)義経不死伝説(2012)(「義経はどこへ消えた?(1996)」加筆再編集)中津文彦「闇の弁慶」は保元の乱、平治の乱から打倒平家の源氏の蜂起までの流れを大胆に解釈したもので、「義経不死伝説」の第1部は、その理論的根拠とも言える。中津さ…

「戦国猿廻し」と園田光慶

信長・秀吉・風雲天下盗り(旧題:戦国猿廻し)作:久保田千太郎 やまさき十三 画:園田光慶久々に読んだのでちょっと書いてみる。元々のタイトルは「戦国猿廻し」だったがその後「信長・秀吉と蜂須賀小六」となり、さらに文庫化の際に現タイトルに変更され…

やまがたすみこの「チューニング・ラブ」

チューニング・ラブ(1975)やまがたすみこ先日書いた「チューニング・ラブ」が聴きたくなったのだが、オリジナル収録アルバムはCD化されていないようで2枚組のベスト・アルバムを急遽買ってしまう。http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2013/03/10/041…

ブルッフのスコットランド幻想曲

ブルッフ スコットランド幻想曲サー・マルコム・サージェント指揮 ロンドン新交響楽団(1961)ヤッシャ・ハイフェッツ(ヴァイオリン)リヴィング・ステレオの1枚であるが、スコットランドがタイトルにあるので、いずれ聴いてみようと思っていた。4楽章形…

納谷悟朗さん逝去

納谷悟朗さん逝去声優の納谷悟朗さんが亡くなったそうである。私たち世代には洋画の吹き替えやアニメでおなじみであるが、近年の銭型警部は、声の衰えが激しく、傷ましい気分にさせられていた。アニメ宇宙戦艦ヤマト:沖田艦長ルパン三世」銭型警部風の谷の…

ヴァンスカのベト4、ベト7 と まとめ的なこと

ベートーヴェン 交響曲第4番(2004)ベートーヴェン 交響曲第7番(2008)ヴァンスカ指揮 ミネソタ管弦楽団こちらも伸びやかで心地よい演奏で、クライバー盤に並んで愛聴盤になるであろう。 ヴァンスカのベートーヴェン交響曲全集のまとめ的なこと残りの曲…

やまがたすみこの話

やまがたすみこの話突然思い出した話である。何を隠そう、私は埼玉県立川越高校の出身である。予餞会というのがあって、中島みゆきが来たことがあった。(すぐそばの川越市民会館、ちなみにベンチャーズのライブ・アルバムの録音場所だったり「8時だよ!全…

ヴァンスカの「田園」「合唱付」

ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」ヴァンスカ指揮 ミネソタ管弦楽団(2007)こちらも裏メロや伴奏の強調で、まるで初めて聴く曲のように新鮮だ。この曲はそんなに好んで聴く曲ではないのだが、久々にわくわくして聴いてしまった。 ベートーヴェン 交響曲…

ヴァンスカの「運命」

ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」ヴァンスカ指揮 ミネソタ管弦楽団(2004)なんとまあ、押しつけがましさが皆無な演奏だろうか。曲の性質上、こういった演奏は非常に珍しいと思う。なので、たいていの人は物足りなさを感じるかもしれないが、聴いてゆく…

「泣くな、はらちゃん」と井田寛子の話

「泣くな、はらちゃん」が視聴率的に苦戦しているという話題があった。めったにドラマは見ない私が、これは面白い!と思ったのだが・・・・奥さんも「私がいいと思ったドラマは、かならず視聴率が悪い」とぼやいている。ちなみに例えば「すいか」(小林聡美 …

ヴァンスカのブルックナー交響曲第3番

ブルックナー 交響曲第3番(ノヴァーク2版)(アダージョ:1986年版)ヴァンスカ指揮 BBCスコティッシュ交響楽団(2000)「ロマンティック」の時に触れた、ヴァンスカのブル3である。「ロマンティック」は改訂版だったが、こちらもある意味問題のある(…

ヴァンスカのロマンティック

ブルックナー 交響曲第4番「ロマンティック」1888年版オスモ・ヴァンスカ指揮 ミネソタ管弦楽団(2009)シベリウスやニールセンを愛聴しているヴァンスカがブルックナーを録音していた!!1888年版とは、いわゆる改定版だが、2004年のコーストヴェット校訂版…

ヴァンスカの「エロイカ」

ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」ヴァンスカ指揮 ミネソタ管弦楽団(2006)アタック音が短い、または急激にデイミヌエンドする、最弱音があまりに弱弱しい(これはヴァンスカの個性なんだが)あたりは好みが分かれるところであろう。全体に速めのテンポ…