2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

光る眼(1995)

例のジョン・カーペンターによるリメイクである。人物設定の変更はあるものの、意外なほど1960年版に忠実だ。勿論ジョン・カーペンター流のホラーテイストは加わっているのだが。 面白い追加シチュエーションは以下のようなもの。 子供達が生まれたとき、一…

未知空間の恐怖・光る眼(1960)

THE VILLAGE OF THE DAMNED 原作を読んでから1ヶ月もたってしまった(こちら) 意外と言ってはおかしいのかもしれないが、ほぼ原作どおりの淡々とした作品だ。玄人好みの地味な作品といえる。 ここらへん、現代の目から見てどうなのかなと思うが、個人的に…

半七捕物帳 第6巻(春陽文庫版)

岡本綺堂 執筆順に収録されているのかどうかわからないのだが、5巻を越えたあたりから、中篇まではいかなくても長めの作品が増えてくる。 それにしたがって、実は二つの事件が同時に起きていた、というパターンが良く出てくる。 また、続編までは行かなくて…

ドビュッシー「ペレアスとメリザンド」

ブーレーズ指揮 コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団 ジョージ・シャーリー エリーザベト・ゼーダーシュトレーム イヴォンヌ・ミントン ドナルド・マッキンタイア ドビュッシーのオペラ「ペレアスとメリザンド」は昔から興味があったのだが、その気にな…

マリア・カラス オペラのアリア名唱集より ドニゼッティ『ランメルモールのルチア』ハイライト カラス&ディ・ステーファノ リサイタル1974 ディ・ステーファノによる「カルメン」の「花の歌」が面白かった。 ピアノ伴奏のみというのを逆手にとって、大胆に…

ジャパッシュ(1971)

望月三起也 子供の頃愛読した漫画で、手元に無い物は、なかなか記憶の表層に上がってこないもので、どんぐり1号氏の日記のおかげで思い出した。 ある意味「ワイルド7」より好きな作品だったかもしれない。子供心にはかなりのインパクトがあった作品。 簡単…

野村胡堂と奇談とあらえびす

銭形平次の野村胡堂について、高橋克彦さんが「胡堂の神髄は奇談と冒険物にある」と語ったというのをを知って、いろいろとしらべているうちに、野村胡堂とクラシック評論家の「あらえびす」が同一人物ということを、この年にして初めて知った(大汗) あらえ…

プッチーニ「蝶々夫人」について

このオペラも「トゥーランドット」同様、私の思いは複雑である。CDで聴く分にはいいが、実際の舞台はもう見たくないかもしれない。オペラは舞台芸術であるから、舞台を見ないことには話にならないのであるが、「蝶々夫人」だけはだめである。 それは第2幕…

娘の名前の地名

先日の「シャキーン!」の「宿題」で「自分の名前と同じ地名を探してみよう」というのがあった。 娘の名前は珍しいと思うので「まさか無いよねえ」と娘と語り合いながらネットを調べてみたら、質問サイトで「佐渡の○町はなんと読むのですか」というのを見つ…

ヤノヴィッツの元帥夫人

ヤノヴィッツの元帥夫人の声質がゾフィーのようで違和感がある、という意見を見た。 個人的にはゾフィーのような元帥夫人で何がいけない!となるのだが、きっとここらへんなのだろう、彼女の元帥夫人の映像や正式録音が無いということの理由が。 しかし、ヤ…

半七捕物帳 第4巻 第5巻(春陽文庫版)

岡本綺堂 いきなりの奇想天外な導入部に引き込まれて、そのうちに絶妙のストーリーテリングにいざなわれる。実にうまい。 怪談話が始まると、先日綺堂の怪談話を読んでいるので、半七物だということを一瞬忘れて、半七が登場して我に返る。こっちはミステリ…

肉離れ

実は、一昨日の写真を撮ったとき(こちら)撮るために、かなり急な身長よりも高い土手を登ったのだが、勢いをつけないと登りきれないと思い、駆け登ったその時、右のふくらはぎが「ぷちっ」といった・・・・・生涯初めての肉離れであった。 もう自分は歳だか…

プッチーニ 歌劇 トゥーランドット(2001)

ジョルジュ・プレートル指揮 ミラノ・スカラ座管弦楽団 ゲーナ・ディミトローヴァ、ニコラ・マルティヌッチ、クリスティーナ・ガイヤルド・ドマス 演出 浅利慶太 衛星に入って録画したものの、見ていなかった映像を、勢いに乗って見る(こちら) 1983年のア…

プッチーニ 「トゥーランドット」

アレーナ指揮 アレーナ・ディ・ヴェローナ(1983) ゲーナ・ディミトローヴァ ニコラ・マルティヌッチ チェチーリア・ガスディア とっくにLDをDVDに焼いたと思っていたのだが、焼いていなかったので、焼きがてら久々に見る。 そもそも、レヴァインのメ…

マリア・カラス オペラのアリア名唱集より各ハイライト

レオンカヴァッロ:『道化師』 ボーイト:『メフィストーフェレ』 ドリーヴ:『ラクメ』 チレーア:『アドリアーナ・ルクヴルール』 ジョルダーノ:『アンドレア・シェニエ』 ロッシーニ:『セヴィリャの理髪師』 ハイドン:『アルミーダ』 マイアベーア:『…

プッチーニ「ラ・ボエーム」

トスカニーニ指揮 NBC交響楽団(1946) 「ラ・ボエーム」はカラス盤(1956)を愛聴している。カラスの「我が名はミミ」を聴いたら、もうほかの歌手で聴く気はおきない。でも、映像は見たいのでLDは何枚かある。クライバーのミラノ・スカラ座日本公演はいつ…

Complete Puccini Recordings Toscanini

以前、トスカニーニのヴェルディ全録音BOXをワゴンで廉価で購入したが、せっかくだからプッチーニも買っておきたかった。 昔から不思議だったが、トスカニーニは「ラ・ボエーム」「トゥーランドット」等の初演指揮者である。「トゥーランドット」の時は、…

灰被姫

先日テレビで再放送されたのを録画していた「第35回俳優祭」を見た。 歌舞伎と新派の合同で開催される、文字通りお祭りで、歌舞伎と新派の役柄を入れ替えたりとか、毎回ファンには垂涎の企画満載である。 私が覚えている俳優祭は、1986年、市川右太衛門の旗…

プッチーニ「トゥーランドット」について

「このオペラは好きか?」と尋ねられたら素直に「好きだ」と言い切れない。 勿論「誰も寝てはならぬ」など、多分テノールのオペラ・アリアの中で一番好きだと思うし、圧倒的に魅力的な音楽に満ちていることは事実である。 しかし、前にも書いたとおりに、な…

お気づきの方もいると思うが、ここ1,2年、クラシック、特にブルックナー・モードで、早くそれを抜け出してロック・モードに戻りたいと思っていた。 ようやくブルックナー・モードが落ち着いたかな、と思ったら、今度はいつの間にかオペラ・モードになって…

ブルックナー 交響曲第8番(ノヴァーク1版)

ヤング指揮 ハンブルク・フィルハーモニア管弦楽団(2008) 郊外店のタワレコへいったら、待望のヤングのブル8(第1稿)がいつの間にか発売されていた(汗)油断がならない。ア○ゾンでは邦盤、輸入盤ともに 8/25 発売になっている。 さて今回の演奏である…

おれは男だ!

津雲むつみ というわけで、ユーズドで入手。 ドラマのほうは、子ども心にもあの「吉川クン!」(早瀬久美)は高校生に見えんな、と思っていたが、けっこうファンだった。 後で知ったが、当時二十歳である、うーんふけてたな。 さて、原作のほうは、今読み返…

岡本綺堂の怪談

影を踏まれた女 岡本綺堂怪談集(光文社文庫) 岡本綺堂 怪談選集(小学館文庫) お盆というわけではないが、半七をちょっとお休みして、岡本綺堂の怪談を読む。 光文社のほうは短編集「青蛙堂鬼談」+3作品、小学館のほうは「青蛙堂鬼談」からの抜粋+6作…

娘の鼻歌

どうも無意識のようなのだが、娘がパソコンでゲームをしたりしている時、やたらと鼻歌を口ずさんでいるのだが、それが私が練習している「インヴェンション」なのであった。 後で聞いても歌っていることは覚えていないという。本人はどちらかといえばバッハは…

珍談奇談 オペラとっておきの話

ヒュー・ヴィッカーズ 懐かしい本を久々に読み返す。 オペラの演出家である著者が古今東西のオペラ上演についての失敗談を集めた"Great Operatic Disasters"(1979)"Even Greater Operatic Disasters"(1982)をまとめたもので、日本の初版は1982年である。…

プッチーニの話

つらつら思うに、プッチーニのオペラは台本がひどい(ジョークです(笑)) 「マノン・レスコー」は男を手玉に取る魔性の女が最後にはのたれ死ぬ話である。 「ラ・ボエーム」は貧しい恋人といては、治る病も治らないと金持ちの元へ走った女が、結局その貧し…

「ばらの騎士」世界初録音

先日書いた「ばらの騎士」世界初録音であるが(こちら)CDもでているし、ようつべでも聴ける。 例の「Ja,Ja」は2:36ぐらい。

娘とデート

昨日は、奥さんを母親業から解放し娘とデートするという一石二鳥の計画で、青森市でやっている「新・恐竜ワールド」へ行く。 混む前にと思って9時についたが、3D映画を見ても、10時には見終わってしまった(笑) さてどうしよう、そうだ、せっかくこっ…

プライド 第8〜11巻

一条ゆかり 主人公の一人である史緒がオクタヴィアンをやるということでここまではこの漫画は「ばらの騎士」モードである。 作品の解説的な記述も納得のいくものばかりで、先日の私の解説も不要かと思うほどである。 以前私はオクタヴィアンを演じる歌手につ…