ブルックナー 交響曲第8番 ハース版

朝比奈隆指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団(1983)
東京カテドラル聖マリア大聖堂
というわけで聴きなおした。僅差ではあるがアダージョはは94年盤、フィナーレは83年盤に軍配を上げる。全体としては楽章の出来にばらつきが無い83年盤をとるか・・・・音質は94年盤が抜群にいいけどね。

墨野隴人シリーズ

高木彬光
高木彬光は「成吉思汗の秘密」を始めとする一連の歴史推理もののみを読んでいた時期が長かった。それではいかんというので「刺青殺人事件」「人形はなぜ殺される」等は押えたのだが、実は墨野隴人シリーズはそれ以前に読んでいた。
シリーズ全体に仕掛けられたトリックは、後から読み返すと1作1作に細かい伏線がはられたりしてなかなかのものだと思う。
しかし個々の作品については、微妙だ。面白いは面白いのだが「クイーン、クリスティ、ヴァン・ダインら黄金期の作家に挑戦」というその意気やよし(探偵の名はオルツィだが)しかしその意気込みが、空回りしている感がある。「なるほど、なるほど・・・・だから何?」と言う感じ。だからどうしても興味が「シリーズ全体のしかけ」ばかりにいってしまう。これは多分読み始める前に「シリーズ全体のしかけ」についての知識があったせいだと思うので、これから読む人は素直に1作1作を楽しんでください。