謎解き 広重「江戸百」

原信田実
広重に興味を持ち、平凡社の「太陽浮世絵シリーズ」の「広重」をユーズドで購入してみたが、なんか違う。
同時に買った上記によると、私が「すごい!」と思った「近景と遠景のダイナミックな融合」は実は最晩年の「名所江戸百景」で初めて取り入れられた手法のようで、前回私が気に入った作品として挙げたものも、すべてこの「名所江戸百景」のものであった。
この本は、広重が「名所江戸百景」を書いた時代背景を詳しく探り、なぜ近景と遠景を同時に配置したのか、また、ダヴィンチ・コードならぬ広重コード(?)の謎等にせまっている。
当然、「完四郎」シリーズに登場する実在の人物も多く登場するので(藤岡屋由蔵、生人形師松本喜三郎等々)もし何の予備知識も無しにこれを読んでも「ふ〜ん」程度で終わったろうから、やはりいい時期に読んだのだろう。

生人形師 松本喜三郎

高橋さんの「ドールズ」シリーズで名前は知っていたが、熊本にまで行かないと見られないと思っていたが、考えてみればもうネット社会である。見ようと思えはけっこうネット上でも見れるのだった。しかしやはり一度は生で見たいものだ。
展覧会があったようだがとっくに終わってるし、大阪だし。
ttp://www.mus-his.city.osaka.jp/news/2004/ikiningyo.html
でも、映像だけでもびっくりすることは請合う。