ラヴクラフト
太古に地球を訪れた<旧支配者>、クルウルウ、ミ=ゴ等の新たなる侵略者、また<旧支配者>が創造した奴隷人工生命体「ショゴス」等々「時間からの影」に勝るとも劣らない「頭グラグラ」感の古代史だ。また、彼等に対する哀愁感、無常観が語られるのも、他の作品に無い特徴かもしれない。ポオの「ゴードン・ピム」がちょこちょこ顔を出すのもうれしい。ポオもまた挑戦しようかな。
ダニッチの怪(1927)
ラヴクラフト
この作品をオーソドックスな怪物退治と評した人がいたが、そう単純なものではないだろう(確かに読みやすいのだが)妖怪(?)の双子のそれぞれの姿の執拗な描写は背筋も凍る。また、片方が未だ目に見えない時の表現は映画的で、「禁断の惑星」を思い起こさせる。見てはいないが実際映画化されたようだ。