チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番

ピアノ マルタ・アルゲリッチ
アバド指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1994)
アナログ時代からチャイコンといえばコンドラシン指揮のアルゲリッチ盤(1980)を愛聴していた(こちら)いろいろとサイトを見てみたら、この盤は「アバド盤が出るまでのアルゲリッチのベスト」と書かれてあった。「な〜に〜!」である。それなら是非アバド盤を聴いてみるしかないではないかっ!
しかし、いきなりオケがだらしないレガートで始まって唖然。3楽章ではかなり持ち直すが、1楽章はあらがめだつ。
それに比してアルゲリッチはこちらの方がすごい。勿論コンドラシン盤も素晴らしいのだが、さらに上を行っているのは確か。音もよく拾えているし、ある意味好き放題をやっていて、印象としてはグールドのような元曲の再構築に近いものを感じるが、造形に微塵の揺らぎも無い。
アルゲリッチのピアノだけを楽しむならアバド盤だろうが(サイトに書いてあったことはある意味正解なのだ)曲全体を楽しむならオケの瞬発力抜群のコンドラシン盤をとりたい。音質はアバド盤の方が抜群にいいけどね。