「ラインの黄金」聴き比べ

我が家には「指環」の全曲盤は、世評高いショルティ盤やベームバイロイト盤は無い(が、必要性も感じていない)ので、そこらへんはご承知おきいただきたい。
それでも、激情のフルトヴェングラーのRAIローマ盤(1953)軽妙と分かりやすさのクラウスのバイロイト盤(1953)息遣いの自然なクナッパーツブッシュバイロイト盤(1956)と、三者三様に良い演奏が揃っていると自負している。
朝比奈さんの「ラインの黄金」を聴いて、上記三種をざっとではあるが聴き返してみたが、朝比奈盤が上記三種に比しても、決して引けをとるものではない、と実感した。
クナッパーツブッシュは息遣いの自然だが、朝比奈さんは、音楽のありようが自然だ、という感じがした。これ以上にうまい表現が見つからないのだけれど。