フォーレ 歌曲集 CD1
エリー・アメリング(S)
ジェラール・スゼー(Br)
ダルトン・ボールドウィン(p)
歌曲もフォーレの得意分野ということで、歌曲集を入手。
4CDセットで「歌曲集」とあるが、ほぼ全曲がほぼ作曲順に収録されているのがうれしい。
フォーレ 歌曲集のCD1には、初期25曲が収録されている。(有名曲「夢のあとで」を含む)
初期の歌曲は素直に美しい曲揃いで、自然に心に染み入ってくる。
久々のペンギンズ
昨夜(というか早朝というか)NHKで放送されたネタ番組をやっと見終わったが、久々のペンギンズが嬉しかった。
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2017/04/08/084031
もうちょっとテレビに出てほしいな。
今回のネタ、動画アップされないかな。
フォーレ ピアノ五重奏曲第1番の話からいろいろ
先日
「個人的な好みから言えば、フォーレの室内楽の中で一番気にいった」
と書いた、フォーレのピアノ五重奏曲第1番であるが
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2017/08/04/045513
フォーレのピアノ五重奏曲第2番のウィキペディアに載っているフォーレ研究家ネクトゥーの言葉
「第1番で気にかかったおもしろみのない単調な繰り返しの部分は一変しており(後略)」
が、暗にその第1番をディスっていた。
これは「変化こそが善である」というロマン派的固定観念に他ならない。
例えば、ブルックナーの交響曲も、ロマン派の概念を超えた音楽なのに、弟子のレーヴェが改訂版としてカットや楽器変更を行った。それは同じようなフレーズが続いた場合、音色を変化させなければならない、という上記の「変化こそが善である」というロマン派的固定観念に従ったものだった。それによってブルックナーの真の魅力が大幅に減じている。
これ以降、サティやシベリウスや、クラシックの内部からミニマル的要素が生まれてきて、20世紀に花開くわけだが、フォーレの音楽もある種超時代的側面を持っているので、こういうロマン派的価値基準による批評はあまり信用してはいけないと思う。
フォーレ ピアノ曲全集 その4
フォーレ
ヴァルス・カプリス(全4曲)
8つの小品
マズルカ 変ロ長調
3つの無言歌
バレエ音楽「ドリー」
バイロイトの思い出(全5曲)
ジャン=フィリップ・コラール(P)
ブルーノ・リグット(P)
フォーレのピアノ曲全集CD4である。
ヴァルス・カプリス第1番、第2番、マズルカ 変ロ長調、3つの無言歌が初期、ヴァルス・カプリス第3番、第4番、8つの小品、バレエ音楽「ドリー」、バイロイトの思い出が中期、ただし8つの小品の第8曲が「夜想曲第8番」で後期になる。(CD1とは別録音)バレエ音楽「ドリー」、バイロイトの思い出は4手のための曲。
ヴァルス・カプリスとは「ワルツと奇想曲」の意味だそうで、先日
「舟歌の初期と中期は、愛らしい曲揃いで、フォーレのピアノ曲の入門的にいいかもしれない。」
と書いたが、こちらも華やかでフォーレのピアノ曲の入門としてお勧め。
バイロイトの思い出は、ワーグナーの楽劇からモチーフが取られており、ネット情報によると、以下のモチーフが4分強の中に詰め込まれている。
第1曲 ワルキューレの叫び、ワルキューレの動機、角笛の動機
第2曲 隠れ頭巾の動機、ヴォータンの怒りの動機
第3曲 「冬の木枯らしも去り」、自然の動機
第4曲 波の動機、ジークフリートの動機
第5曲 角笛の動機、恋の絆の動機、ラインの乙女の動機
聴く前は、展開や変奏でもしているのかと思ったが、矢継ぎ早にこれらのモチーフが出てくるだけだった。しかしその分楽しめる作品になっている。