フォーレ 歌曲集 その1

フォーレ 歌曲集 CD1
エリー・アメリング(S)
ジェラール・スゼー(Br)
ダルトンボールドウィン(p)
歌曲もフォーレの得意分野ということで、歌曲集を入手。
4CDセットで「歌曲集」とあるが、ほぼ全曲がほぼ作曲順に収録されているのがうれしい。
フォーレ 歌曲集のCD1には、初期25曲が収録されている。(有名曲「夢のあとで」を含む)
初期の歌曲は素直に美しい曲揃いで、自然に心に染み入ってくる。

南部祭 ニコニコ町会議(私は行ってませんが)

娘がゲーム実況等を見ているのを横でちらちら見たりしていたので、いわゆるネット動画の世界の人気は認識はしていたつもりであった。
本日、青い森鉄道三戸駅前で行われる南部祭にニコニコ町会議が来て、娘が行くというので、最初は車で送り迎えかなあ、と思っていたが、車での来場は基本禁止。電車のみで人数をさばききれるのか?と思っていたら、青い森鉄道が往復3本づつの臨時便を出した!!たぶん、今までの実績から青い森鉄道が納得した結果のこの決定なのだろう。こんな田舎なのに・・・・私の認識を超えていた。本当にこの世界の人気はすごいな。

フォーレ ピアノ五重奏曲第1番の話からいろいろ

先日
「個人的な好みから言えば、フォーレ室内楽の中で一番気にいった」
と書いた、フォーレピアノ五重奏曲第1番であるが
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2017/08/04/045513
フォーレピアノ五重奏曲第2番のウィキペディアに載っているフォーレ研究家ネクトゥーの言葉
「第1番で気にかかったおもしろみのない単調な繰り返しの部分は一変しており(後略)」
が、暗にその第1番をディスっていた。
これは「変化こそが善である」というロマン派的固定観念に他ならない。
例えば、ブルックナー交響曲も、ロマン派の概念を超えた音楽なのに、弟子のレーヴェが改訂版としてカットや楽器変更を行った。それは同じようなフレーズが続いた場合、音色を変化させなければならない、という上記の「変化こそが善である」というロマン派的固定観念に従ったものだった。それによってブルックナーの真の魅力が大幅に減じている。
これ以降、サティやシベリウスや、クラシックの内部からミニマル的要素が生まれてきて、20世紀に花開くわけだが、フォーレの音楽もある種超時代的側面を持っているので、こういうロマン派的価値基準による批評はあまり信用してはいけないと思う。

フォーレ ピアノ曲全集 その4

フォーレ
ヴァルス・カプリス(全4曲)
8つの小品
マズルカ 変ロ長調
3つの無言歌
バレエ音楽「ドリー」
バイロイトの思い出(全5曲)
ジャン=フィリップ・コラール(P)
ブルーノ・リグット(P)

フォーレピアノ曲全集CD4である。
ヴァルス・カプリス第1番、第2番、マズルカ 変ロ長調、3つの無言歌が初期、ヴァルス・カプリス第3番、第4番、8つの小品、バレエ音楽「ドリー」、バイロイトの思い出が中期、ただし8つの小品の第8曲が「夜想曲第8番」で後期になる。(CD1とは別録音)バレエ音楽「ドリー」、バイロイトの思い出は4手のための曲。
ヴァルス・カプリスとは「ワルツと奇想曲」の意味だそうで、先日
舟歌の初期と中期は、愛らしい曲揃いで、フォーレピアノ曲の入門的にいいかもしれない。」
と書いたが、こちらも華やかでフォーレピアノ曲の入門としてお勧め。
バイロイトの思い出は、ワーグナーの楽劇からモチーフが取られており、ネット情報によると、以下のモチーフが4分強の中に詰め込まれている。
第1曲 ワルキューレの叫び、ワルキューレの動機、角笛の動機
第2曲 隠れ頭巾の動機、ヴォータンの怒りの動機
第3曲 「冬の木枯らしも去り」、自然の動機
第4曲 波の動機、ジークフリートの動機
第5曲 角笛の動機、恋の絆の動機、ラインの乙女の動機
聴く前は、展開や変奏でもしているのかと思ったが、矢継ぎ早にこれらのモチーフが出てくるだけだった。しかしその分楽しめる作品になっている。

フォーレ ピアノ曲全集 その3

フォーレ
舟歌(全11曲)
即興曲(全5曲)
ジャン=フィリップ・コラール(P)
フォーレピアノ曲全集CD3である。
舟歌第1番、即興曲第1番~第3番が初期、舟歌第2番~第6番が中期、舟歌第7番~第11番、即興曲第4番、第5番が後期になる。
舟歌の初期と中期は、愛らしい曲揃いで、フォーレピアノ曲の入門的にいいかもしれない。
即興曲は名前の通り自由度の高いダイナミックな曲だが、中期を含まないので、初期から後期へのスタイルの違いが歴然とするのが興味深い。

フォーレ ピアノ曲全集 その2

フォーレ
夜想曲 第12番、第13番
主題と変奏 嬰ハ短調
バラード 嬰ヘ長調
前奏曲集(全9曲)
ジャン=フィリップ・コラール(P)

フォーレピアノ曲全集CD2である。ここに収められている曲は、フォーレの各作曲時期の特徴がよく顕れている。
初期のバラードはダイナミックで華やか。
主題と変奏は中期で、緻密さとキャッチャーさを兼ね備えた、フォーレピアノ曲随一の傑作と言われる作品。
夜想曲 第12番、第13番(フォーレ最後のピアノ曲)は後期で、渋さと味わい深さに満ちている。
同じく後期の前奏曲集は、練習曲集のようにバラエティに富んでいる。