サヴァリッシュの ワーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガー」

ワーグナーニュルンベルクのマイスタージンガー
サヴァリッシュ指揮 バイエルン国立歌劇場管弦楽団(1993)
ザックス:ベルント・ヴァイクル
ヴァルター:ベン・ヘプナー
エヴァシェリル・ステューダー
マグダレーネ:コルネリア・カリッシュ
ベックメッサージークフリート・ロレンツ
夜警:ルネ・パーペ
ダヴィッド:デオン・ファン・デル・ヴァルト
ポーグナークルト・モル
フォーゲルゲザング:ミヒャエル・シャーデ
ナハティガル:ハンス・ヴィルブラント
コートナー:ハンス・ヨアヒム・ケテルセン
ツォルン:ウルリッヒ・レス
アイスリンガー:ヘルマン・ザーペル
モーザー:ローラント・ヴァーデンヒューラー
オルテル:ライナー・ビューゼ
シュヴァルツ:グイド・ゲーツィン
フォルツ:フリーデマン・クンダー
シュタインのマイスタージンガーの映像でザックスを好演していたヴァイクルであるが、以前シェリル・ステューダーのオペラ・アリア集で
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2016/11/10/055821
いずれ入手したいと書いていたサヴァリッシュ盤を思い出した。
これも某通販サイトのあるあるであるが、まず原語で検索して発見。日本語で検索したらありません。いや、邦盤も出ているはずだから、入手不可でも出てこないはずがない。で、マイスタージンガーとオケ名からバイエルンで検索すると1件ヒット、しかし情報がまったくないので"ASIN"の番号で検索して、海外サイトで確認したところサヴァリッシュ盤である事が判明。しかもかなりの廉価で思わず購入。けっこうこういう事があって、欲しいものが見つけられない人がいっぱいいると思う。欲しい人も通販サイトも両方損をしているのだから、改善されることを望む。
さて、今回も前置きが長くなってしまった。演奏は穏やかで角が取れた落ち着いた演奏で、喜劇的場面も喧騒に流されることなくじっくり音楽を楽しめるが、その分迫力不足な部分がある事も否めない
シュタイン盤(1984)のヴァイクルは42歳の若々しいザックスだったが、こちらは9年後51歳のたぶん役の年齢に近くなったザックスである。円熟味が増しているのは事実だが、以前にも書いたが個人的には直線的な歌唱のヴァイクルが好きだったので、ちょっと寂しい。
1980年代のオペラ演奏をよく見聴きしていた身としてはポーグナークルト・モルもうれしい。
ヴァルターのヘプナーは若干表情過多な歌い方。
シェリル・ステューダーはやはり素晴らしい。

さて、クリュイタンスの3種のマイスタージンガーをきっかけに、カラヤンバイロイト盤、フルトヴェングラー盤、トスカニーニ盤、そしてこのサヴァリッシュ盤を聴いてきたが、ここにきて以前聴いた録音も聴きなおしたくなってきた。なので、またしばらく更新が無い恐れあり。

「デンシンタマシイ」ゲーム実況者わくわくバンド

「デンシンタマシイ」ゲーム実況者わくわくバンド

ゲーム実況者かつバンド経験者が組んだバンドで、娘が最近はまっている。
聴いてみると、かなりの実力者達である。
ライブ映像とか見ると、けっこう洋楽色が強い曲もあり、お父さんもはまりそうだ。

youtu.be

 

 

トスカニーニの ワーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガー」

ニュルンベルクのマイスタージンガー
トスカニーニ指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1937)
ザックス:ハンス・ヘルマン・ニッセン
ポーグナー:ヘルベルト・アルセン
エヴァ:マリア・ライニング
マグダレーネ:ケルスティン・トルボルク
ワルター:ヘンク・ノールト
ダーヴィト:リヒャルト・サラバ
フォーゲルゲザング:ゲオルク・マイクル
ナハティガル:ロルフ・テラスコ

フルトヴェングラーときたらトスカニーニを聴かねば(笑)
トスカニーニワーグナーのオペラは管弦楽や一部の録音はあっても全曲録音が残っているはこのマイスタージンガーだけである。(バイロイトで1930年に「トリスタンとイゾルデ」と「タンホイザー」1931年に「パルジファル」を振っているが、さすがに録音はない)
そのマイスタージンガーをずっと欲しかったが長年高値がついていた。しかし、わたくしあるあるであるが、今回フルトヴェングラーマイスタージンガーを聴いたので、日本語で検索してみたら邦盤が廉価で発売されていた(汗)ので慌てて購入。
1937年のザルツブルク音楽祭におけるライブ録音である。1935年からザルツブルク音楽祭に招かれていたトスカニーニであるが(フィデリオファルスタッフ)1936年にマイスタージンガー等を指揮し1937年に魔笛等を指揮しているが、それが最後のザルツブルク音楽祭となった。そう、翌年からはナチス・ドイツの台頭によりトスカニーニが辞退したのである。

さて前置きが長くなったが、第1幕への前奏曲フルトヴェングラー同様音が悪いが、やはり本編に入るとなんとか聴けるレベルに持ち直す。マイクの位置のせいか、木管が大きく弦が引っ込み気味、歌手もそのせいか、たぶん立ち位置の違いで声が随分ひっこむ。
しかし演奏自体はトスカニーニらしいきびきびした演奏で、フルトヴェングラーとは違った意味で縦横無尽、こちらもけだし名演。
歌手陣は寡聞にして「ばらの騎士」でお馴染みのマリア・ライニングしか知らないが、当時の名歌手揃いとの事で、こちらも間然するところがない。