バッハ マタイ受難曲

フルトヴェングラー指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1954)
フルトヴェングラーによるマタイはアナログ時代所有していた。ちなみに当時所有していたマタイは、モノのメンゲルベルク、フルトヴェングラーと、古楽器復興のアーノンクールで、途中のリヒターあたりがばっさり無いのがいかにも私だ(自爆)
さて、いわゆる19世紀あたりのロマンティックな解釈のマタイだが、いかんせんメンゲルベルクのある意味やりきった演奏を聴くと、当時はものたりないかな思っていた。
しかし、福音史家がアントン・デルモータであることを思い出し、輸入盤が廉価だったので購入。他の歌手も、グリュンマー、ヘフゲン、エーデルマン、フィッシャー=ディースカウ等、当時の豪華布陣である。
が、やはり物足りない。最晩年ということもあろうが、妙に考えすぎの感がある。もっと彼のスタイルでやりたいようにやったほうが良かった気がする。歌手陣もデルモータが不調ながらもがんばっているが、他はなんか気が抜けた感じで、私にとってはデルモータだけを楽しむ盤ということを再確認。