サロネンのシベリウス クレルヴォ交響曲第1楽章

シベリウス クレルヴォ交響曲
エサ=ペッカ・サロネン指揮 ロスアンジェルス・フィルハーモニック(1992)

 

エサ=ペッカ・サロネンシベリウス交響曲第5番やら管弦楽集やらレンミンカイネン組曲やらを実は聴いていたのだが、私が否定してきた「効果を狙ったシベリウス」のようでありながら、それだけでは語り切れない何かがあり、それがよくわからなかったので、今まで感想を書かずにいた。
そしてクレルヴォ交響曲を聴いてみて、まるでこの曲を初めて聴いたかのような新鮮さを感じた。
どういうことか、と思ってベルグルンド盤、ヴァンスカ盤と第1楽章だけではあるが聴き比べしてみた。
この第1楽章の主題は息が長いのだが、ベルグルンド盤は伴奏に溶け込む感じ、ヴァンスカ盤は息の長い旋律線を、あたかも別個の旋律がかわるがわる現れるような解釈、そしてサロネン盤はあくまでも1つの旋律線として前面に押し出す音作りで、これが実に気持ちいい。(特に再現部)なので、特にヴァンスカ盤とサロネン盤では、かなり印象が違う。
ヴァンスカの解釈もわかるが、まず最初にこの曲の魅力を知るためにはサロネン盤の方が最適だとおもう。
第2楽章以降も3種のクレルヴォを聴き込んでいかねば。

 

仮面ライダーゼロワン

女性仮面ライダーが出る、というので随分久しぶりに新しい仮面ライダーを見てみた。(多分フォーゼ以来だと思う)
お年寄りにしてみれば「ゼロワン」ときたら「キカイダーゼロワン」である。今回AI(っていうかロボット)がテーマだから、それにかけているんだろうか。
西岡徳馬山本耕史金田明夫アンジャッシュ児嶋、なかやまきんに君って随分脇が豪華だな。まだ女性ライダーが出てきてないが、それまでは毎週見てみるか。

「空の大怪獣ラドン」(1956)

1959年生まれの私にとってはラドンというのは東宝三大怪獣の一角であり、その後も各種怪獣映画に登場するも、どうもゴジラモスラに比べて影が薄いような気がしていた。
なので、のちにさまざまな怪獣映画を見たり購入したりした際も、東宝初のカラーの怪獣映画である「空の大怪獣ラドン」には食指が動かなかった。
しかし、歳を重ねるとだんだん「そもそもラドンってどういう怪獣だったんだろう」と思い始めたら、運よくレンタル落ちの廉価があったので購入してみた。
結論から言うと、これは昭和の怪獣映画の1位2位を争う傑作である。なんで今まで見なかったのか。
原作が黒沼健という事もあろうが(黒沼健を知らない人は調べてね)非常に重厚で濃密でしっかりしたドラマである。
個人的に昔の怪獣映画はラストしか怪獣が出てこない、という先入観もあったのだが、早々と(ラドン自身ではなく)捕食怪獣であるメガヌロンを登場させ、メガヌロン対人間、ラドン航空自衛隊ラドン陸上自衛隊、と人間対怪獣の視点を変えたシーンを惜しげもなく提出する手腕も見事ながら、例えばラドンの卵の殻の破片の角度から卵の大きさ、果てはラドン自身の大きさを推定する科学的考察、ラストの怪獣の悲哀さも作品の深さを物語る。
俳優陣であるが、後の怪獣映画の常連となる佐原健二平田昭彦、また、後の大女優白川由美の若き姿も嬉しいが、個人的には特撮のみならず(「ゴジラモスラ」では佐原健二と仲良く?悪役を演じていた(殺し合うけどね))現代劇、時代劇のドラマ、映画に出まくる名脇役、田島義文の存在が嬉しかった。
さらに、石炭が「黒いダイヤ」と呼ばれていた時代背景も興味深い。というか半分は懐かしい(歳だね)
ちなみに、私が知っている3大怪獣以降のラドンとこの映画のラドンは造形が違う。3大怪獣以降のラドンは鳥っぽいが、こちらのラドンは爬虫類系で、元ネタのプテラノドンに近い。公式な資料は無いが、最後の2体のラドンは「つがい」らしい。ならば3大怪獣以降のラドンがその子供であるなら、一応の説明はつく。
さらにちなみに、黒沼健が原作の怪獣映画って、さぞかしいっぱいあったんだろうな、と思ったら、ラドンと「大怪獣バラン」のみであった。そうなると「大怪獣バラン」も見たくなるではないかっ!

懐かしい弘前

何回か書いているが、私の母は弘前出身である。札幌に住んでいた幼少時に夏休み等で弘前の母の実家に行っていた。
函館まで汽車、そこから青函連絡船、そしてまた汽車で1日がかりだった。
本日あるきっかけでで、その実家ってどこだったろう、と思い立った。
家の前の通りを右にずっと行くとつきあたって門構えがあった。学校だった気がする。
家の裏は畑で、その奥に小さな川が流れていた。
町名がなかなか思い出せなかったが御幸町だった気がする。
で、各種地図ソフトを調べたら、やはり御幸町のようだ。小川は用水路として残っていたし小学校が北にあった。
勿論当時とは様子が違っているのだが(ストリートビューで確認済み)何かの機会があったら行ってみたいものだ。

ヨハン・ヨハンソン「メッセージ」(Arrival)そして「あなたの人生の物語」

テッド・チャンのSF小説「あなたの人生の物語」については以前ちらっと触れた。
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2017/12/05/055938
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2019/08/20/060731
実はこの小説は出版当時なんとなく購入していた。
その後映画化されてカバーが映画のものになって、以前購入していたことをすっかり忘れて重複して購入してしまったという経緯がある(汗)(そちらはSF好きの人にもらってもらった)
で、いよいよ読むか、と思って2,3ページ読み進めたら「これはとんでもない作品だ、生半可な気持ちでは読めない、覚悟を決めなければ」といったん放棄、覚悟を決められないままずっと来てしまった(汗)
しかし、上記のようにヨハン・ヨハンソンの件もあるし、実写の「メッセージ」の監督が「ブレードランナー2049」の監督でもあるし、これはどうにも原作を読み、映画を見なければならない、という事になった(どこでよ)

ヨハン・ヨハンソン「メッセージ」(Arrival)サウンドトラック

というわけで、手始めに映画「メッセージ」のサウンドトラックである。
これはもう、プログレやらジャーマンロックやら民族音楽やらアンヴィエントやらミニマルやらスピリチャル・ジャズやらさんざん聴いてきた私が気に入らないはずがない音楽であった。
ヨハン・ヨハンソンは徐々にそろえていきたい。

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上が気に入らない人は、これはどうだろう。

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