ザ・ピーナッツ・オン・ステージ(1972年)

ザ・ピーナッツ
ザ・ピーナッツが、キング・クリムゾンの「エピタフ」を歌っているという話は、ずいぶん前から耳にしていたが、2002年にCD化されていたことを知って購入してみた。
ユーライア・ヒープの「対自核」キャロル・キング'IT'S TOO LATE'CCR「プラウド・メアリー」(ティナ・ターナーとの中間の感じか)そしてキング・クリムゾンの「エピタフ」等々の洋楽(?)と、元々のレパートリーである歌謡曲的な曲が同居しているというのは、今考えるととんでもないことで、聴いているとその落差でめまいを起こしそうである。(落差と書いたが、どっちが上というわけではない)元々のレパートリーはほとんどがワンコーラスでおわっているが、「恋のフーガ」はフルで歌って欲しかった。
ユーライア・ヒープの「対自核」は思ったより出来は悪くない。気になるのは、あれほどシンクロが売りの彼女達が、けっこうずれていること。ハードロックを意識した荒れた歌い方をしたらずれたのか、単に歌いこみがたりないのかは定かではない。
「エピタフ」は2コーラス目と管のソロが省略されているだけで、ほぼ原曲に忠実なアレンジで、もりあがりも遜色ない。こんなに出来がいいとは思わなかった。(ときおり演歌に聴こえるのもご愛嬌か、っていうかもともと演歌っぽい曲だったのか!?)この弦楽器の音はメロトロンではないが、こんなにいい音のストリングス音のキーボードが当時あったとは思えないので、弱音機をかけたストリングスの合奏であろうか?
詳しい曲目は、他のサイトで見ていただくとして、一言感想をのべると「驚異のごった煮世界」である。新しいことを何かやりたいというスタッフの意欲だったのか・・・
PS.ピーナッツのファンの方が作ったサイトを見てみたら、全盛期の頃、ドイツで、ドイツ語で録音して発売したレコードがいくつかあり、それがCDでも復刻しているらしい。ということは、ドイツに、当時の彼女達の歌を聞いて、今懐かしく思っている人々が数多くいるということで、これもなんか凄い話だ。