虹の戦(白泉社)

美内すずえ
古本屋でコミックスを見かけて購入。初出(1976)が今は無き「MIMI」(講談社)であるから、美内すずえに関しては出版社はバリアフリーなのだなと、つくづく思う。
さてこの作品は織田信長と濃姫の例の話を、少女漫画的観点からとらえた当時としては珍しい作品なのだが、実は濃姫に関しては、確実な資料がほとんど残っていないというのは皆様ご存知だろうか。ドラマや漫画等ではあたりまえのように語られている物語は、たぶん後世の創作であろう。
以前、信長は徳川家康の長男殺害の罪をかぶせられたのではないか、と書いた事がある。(こちら
このように、悪い事はすべて信長に押し付けたというのが事実なら、濃姫の存在が、その押し付ける事に支障をきたしていたのなら、濃姫の資料が抹殺されたという可能性もある。うーん、タイムマシンでもない限り真相はわからんだろうな。