ワーグナー「ワルキューレ」第1幕

クナッパーツブッシュ指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1957)
クナッパーツブッシュによる「ニーベルングの指環」全曲録音を計画したデッカではあったが、結局クナッパーツブッシュとの意見が合わずに、この「ワルキューレ」第1幕だけが残され、全曲録音はショルティにお鉢がまわって、かのレコード界の金字塔の誕生となった。ショルティも運がいい(笑)
しかし、この第1幕だけのスタジオ録音の評判がえらくよろしいので、どうにも気になって購入。(ステレオである!)
ちなみに楽しみにしていたフルトヴェングラーの「ワルキューレ」はキャンセルされてしまった・・・・

さて、オケが客席から隠されているバイロイトと違って、スタジオ録音はやはりオケが何をやっているか実によくわかる(当たり前)そして、クナがひとフレーズひとフレーズに込める意味づけが尋常ではない!これは名演といわれるのもうなづける。
いきなり全曲に挑戦するより、こっちを先に聴けばよかったかもしれない。
矛盾しているかもしれないが、とにかく順番どおりに聴かねば、と、序夜の「ラインの黄金」をがんばって聴き通すより、とりあえずはこういうので慣れてから、の方が「指環」の世界に入りやすいのは事実だ。
「指環」入門編として超お勧め。