ワーグナー「ワルキューレ」より第2幕第3幕

レヴァイン指揮 メトロポリタン歌劇場管弦楽団(1989)
ジークリンデ:ジェシー・ノーマン
ジークムント:ゲイリー・レイクス
フンディング:クルト・モル
ヴォータン:ジェイムズ・モリス
ブリュンヒルデ:ヒルデガルト・ベーレンス
フリッカ:クリスタ・ルートヴィヒ

アゴスティーニ・オペラである。残りの第2幕と第3幕はやはり忍耐が必要だ。ヴォータンの歌が長い事長い事。
第2幕でやっと楽しみな場面、ブリュンヒルデがジークムントの前に姿を顕す箇所に来ても、レヴァインがかなりテンポを遅くしているので、おいおいまた忍耐かよ、といった感じ(笑)
パルジファル」もそうだったが、レヴァインワーグナーの聴かせどころは、テンポを落としさえすればいい、と思っている節がある。だからクナなら遅くても退屈しないのに、レヴァインは退屈するばかりなのだ。
モルと大ベテランながら衰えを知らないルートヴィヒのおかげで作劇が引き締まっている。
ブリュンヒルデのベーレンスはLD時代にドミンゴとの「トスカ」(シノーポリ指揮)を見て以来、あまり好きなソプラノではなかったのだが、役柄のせいか、こちらはまずまずの印象。