サラステのシベリウス 「フィンランディア」(と、ヴァンスカ新旧盤)

シベリウス 「フィンランディア
ユッカ=ペッカ・サラステ指揮 フィンランド放送交響楽団(1987)

サラステの「フィンランディア」には、通俗的でない演奏を期待したのだが、お祭り騒ぎになってしまっていて残念。
今回いろいろ聴きなおしたが、やはりヴァンスカの新旧盤が別次元の演奏だった。

http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2012/08/31/042356

http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2019/10/07/060046

 

 

サラステのシベリウス 交響曲第4番

シベリウス 交響曲第4番
ユッカ=ペッカ・サラステ指揮 フィンランド放送交響楽団(1988)
一般に陰鬱と言われる第4番であるが、サラステは柔和かつ精緻な音作りでほとんど陰鬱さを感じさせない演奏で、この第4番が深い美しさに満ちた曲であることを教えてくれる。
正直、こういうシベリウス第4番は初めて聴いた。

シベリウス 組曲「ベルシャザール王の饗宴」

シベリウス 組曲ベルシャザール王の饗宴」
ユッカ=ペッカ・サラステ指揮 フィンランド放送交響楽団(1989)
初めて聴くシベリウスの曲である。最初「ベルシャザール王って誰?」と思ったが、なんとそっち方面(笑)では有名な、旧約聖書のダニエル書に登場するベルシャザルであった。
突然、手だけが空中に現れ壁に文字を書く、っていうのはさまざまなトンデモ本でも扱われて、私がこのエピソードを初めて知ったのは五島勉の「ユダヤ深層予言」だった気がする。
シベリウスの他の多くの組曲同様、劇付随音楽の組曲化で、全4曲で13分ほどの小規模な曲。
文字通り「東洋風の行列」(行進曲)に非常に美しい「孤独の歌」と「夜の言葉」そして再びエキゾチズムの香りのする「カドラの踊り」と、もっと録音が増えてもいい佳曲だと思うが、例えば「カレリア組曲」のように一聴して覚えられるメロディが無いのが録音の少ない原因かもしれない。
個人的には上記の「手だけが空中にあらわれて文字を書く」ドラマティックな場面の音楽も聴きたかった(元の付随音楽にそれがあるのかもわからないが)

古関裕而と「モスラの歌」

次の朝ドラについては全く知らなかったが、脚本家がどうこうというニュースを見て、誰を扱ってるか調べたら古関裕而という作曲家だという。
どんな曲を作ったのか調べてびっくり。超有名曲がこれでもかと出てくる。
軍歌ならば「若鷲の歌」(若い血潮の予科練の)
謡曲ならは「イヨマンテの夜」
野球の球団歌の「六甲おろし」「闘魂こめて
まだまだいっぱいある。
しかし何より「モスラの歌」である。こんな名曲の作曲家を今まで知らなかったとは・・・・多少なりとも音楽に詳しいと自負していた己の思い上がりと不明を恥じる。