ネバーランド(2004)

ジョニー・デップ
ダスティン・ホフマン
ケイト・ウィンスレット
ラダ・ミッチェル
監督:マーク・フォースター
前に書いたとおり、「ピーター・パン」の原作者であるバリを描いたこの映画は、ずっと見たかった。引越を機会にケーブルテレビに加入したら、サービスで有料チャンネルが数日無料ということで、なんと「ネバーランド」が入ったのである。運がよかった。ジョニー・デップは以前から気になる俳優だったが、ついぞ見る機会が無かったので(シザーズ・ハンズさえ見ていない)それもうれしかった。
事実を元にしたストーリーという但し書きがいきなり現われるので、ハリウッド流にかなり脚色しているという先入観で見てしまった。というのも、天才の人生にはありがちとはいえ、かなり異常な世界で、映画の意図がいまいちつかめない気がしたからだ。しかし、その後、いろいろと調べると、実際に奥さんが浮気をして離婚とか、ピーターのモデルとなったデイヴィス家の子供達との交流と、その後デイヴィス夫人の死により、デイヴィス家の子供達を養子にとったのも事実であることを知った。うーん、すごいな。ということは映画の意図はまさに、バリの天才としての一種幻想的な人生(語弊があるなあ)を描くことにあったのだと納得。実は、大変美しい映画である。
デップは何でも必要以上にできる天才だな。ダスティン・ホフマンは髭と太い声で、最初彼だとわからなかったが、ひょうひょうとした名演。奥さん役のラダ・ミッチェルもいい味出している。タイタニックケイト・ウィンスレットも、いい感じに美しい女優になった。
蛇足だが、バリは、子供の頃兄を亡くし、その後姉と母を亡くし、自分の子供はできず、養子にとったマイケルは20才で溺死、かなりかわいそうな人生である。