Karen Carpenter
先日、カーペンターズのアルバムがダブルパックと言う形で全アルバムが廉価で発売されていると言う話題を書いた。この機会にと思って、購入済みを抜かしてア○ゾンで注文したのだが、なぜか、旧邦題「スーパースター」と「トップ・オブ・ザ・ワールド」が遅れている。順番からいくと、ちょうどここからなので、届いてから全アルバムを聴きたいので、反則ながらも、録音当時オクラ入りだった、カレンのソロから聴いてしまう。
カレンが希代の名歌手である事は、どなたも異論の無いところだろうが、彼女にも欠点はある。豊かな中低音に比べて高音がどうしても細くなってしまう事で、リチャードはこの欠点を、選曲やダブルトラックやコーラス等で絶妙にカバーしてきた。そういうリチャードの気遣いが無くなったらいったいどうなるか、その典型的なサンプルがこのソロアルバム(の一曲目等)である。これにより、リチャードの才能と貢献度がまたあらわになっている。
しかし、あえてカーペンターズとは違ったやり方でやりたいという気持ちの表れなのかもしれない。およそカーペンターズではやらなかったであろう曲種がずらりとそろった野心作ではある(シカゴを抜けたピーター・セテラの曲を彼とデュエットしたりもしている)たまにカーペンターズっぽい曲があったりすると、やはり低音を生かしたメロディで、コーラスにリチャードの声が無いので物足りないな。
一言で感想を言うと、「カレンが亡くなってしまった今、1曲でも多くカレンの声が聞きたいというファンのために、このアルバムが残されていて良かった」という、「含みがある表現」をあえて使わせてもらう。
しかし、カレンの声でSEXを思わせる歌詞は聴きたくないな。