私のあしながおじさん 第1〜5話

先日書いた、オークションで入手したビデオ全集を焼いて、やっと見始める。
ジュディの孤児院時代で、奨学金を受けられる喜びと、孤児院の仲間をさしおいて自分だけが高校へ行く申し訳なさの悲喜こもごもが描かれる。ここらへんが最終回の名スピーチにつながる伏線なんだろうな。
前にも書いたが、孤児院のリペット院長が、厳しいが基本的に悪役でないところが嬉しい。当時も声優が藤田淑子という主役級で、なぜ?と思ったが、そういうキャラだったのでなるほどと思ったものだ。原作にいるキャラいないキャラも含めて細かくいい具合に味のあるキャラになっているのもいい。サリーの両親やジョン・スミスの代理人のグリグス氏、メルノア教授やスローン寮長等々。
しかしやはりこのシリーズの面白さはの要因は、たぶん世界名作劇場空前絶後のはじけきった超天然キャラのジュディにとどめをさす。そして後半にはこの彼女が熱烈な恋に悩むのだが、そのギャップも見てるほうは戸惑いながらも楽しめるのだった。
ちなみに、全く個人的な話だが、ジュディの親友サリーのキャラ付けについて。
このアニメではサリーは気の弱い善人としてキャラ付けされており、ジュディやジュリア(超お嬢様キャラ)とのバランスから見て大変妥当な線である。しかし、わたしはこのアニメの出来がいいゆえに、原作では本編より好きな「続・あしながおじさん」をこのままアニメ化してくれないだろうか、と思ってしまった。しかしサリーは原作ではかなり強い性格なのだ。アニメではジュディが赤毛だが実は原作ではサリーが赤毛であり、名字のマクブライドから分かるようにアイルランド系である。欧米では赤毛もアイルランド系も昔は癇癪もちの代名詞だったようで(赤毛のアンでも、アンがそう言われる)それは続編でもサリー自身が語っている。なので、このキャラのまま続編もアニメ化したらあきらかに無理がある。まあ、そんなことを思うのは私だけなので、案の定続編はアニメ化されなかったが、「若草物語」は「ナンとジョー先生」があっただけに、ちょっと惜しい気がする。