アーサー王とサルマート

以前「アーサー王伝説のルーツの一つとして「ナルト叙事詩」というのがあるらしい」と書いたが(こちら
具体的な書名は「アーサー王伝説の起源 スキタイからキャメロットへ」といい、かなりお高いので、なんとかネットで情報を集めてみた。
「ナルト叙事詩」はスキタイのオセット人の伝承、と、ここまでは、へえ〜なのであるが、オセット人とはアラン人の後裔、アラン人はサルマタイ(サルマート)の後裔、と、ここまでくれば、な〜るほど、である。古代ローマでは傭兵として様々な民族から徴兵していたが、サルマートからはブリテンに兵が送られていたのだ。だから「キング・アーサー」では、円卓の騎士はアーサーの部下であるサルマート兵である。
この本の説には賛否両論あるが、この本の説どおりでは無くても、サルマートの伝承がアーサー王伝説にある程度かかわっていたと考えてもおかしくはないと思う。
なお、この本では、アラン人は傭兵ではなく、地頭、代官としてローマに雇われたと言う説をとり、その代官の中からアーサーのモデルとなった人物が現れたという。これはかなり抵抗がある人が多いかもしれない。ローマの影響は受けていてもブリテン(ケルト)人の英雄のはずが、イラン系だったならかなりイメージが違う。