クナの「神々の黄昏」

というわけで、1951年のクナッパーツブッシュバイロイトの「神々の黄昏」を聴き始めたのだが、序幕冒頭のオケの切迫感が尋常では無く、やはり名演だったのだな、思ったのだが、念のため1956年盤の同じ部分を聴き返してみたら、オケが引っ込んでいるので、わかりづらかったのだが、こちらの切迫感も、決して負けていないことに気づいてしまった。
つまりは、クナの演奏(細部の違いはあってあたりまえだが)の基本的な部分は、当初から全く揺るぎのないものであったのだ。
それぞれの演奏のこちらが受ける印象の違いは、単にマイクの位置、録音機材の優劣(1951年は当初は正規発売を目的とした録音)歌手の陣容の差、さらに歌手自体の出来不出来の差に過ぎなかったのだ(汗)
そうなると、もうどれを聴いても名演であることは確かだから、はずれはないのだ(ただし、1957年盤だけは未聴なので断言は控える)
総合的に見て、1951年盤を第1に推すが「指環」全曲を揃えるとなると、歌手陣の充実を考えると1956年盤で充分ということになろうか。勿論クナファンなら1958年盤も聴かないとね(笑)