バルトーク ヴァイオリン・ソナタ集

バルトーク ヴァイオリン・ソナタ集(2010~2011)
バルナバーシュ・ケレメン(vn)
ゾルターン・コチシュ(pf)
バルトークのヴァイオリン・ソナタは、若き日の習作以外は、例のメニューインが依頼した「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ」と第1番、第2番の2曲で、既にベテランとなったコチシュが伴奏する録音があった。
大変近い時期に書かれた2曲のヴァイオリン・ソナタを「ヴァイオリンはメロディ、ピアノは打楽器的奏法に特化した曲」との見方もあるが、そんな簡単な問題ではない。明確に主旋律と伴奏の区別があるわけではなく(というか逆転もある)よく「ヴァイオリン・ソナタというよりヴァイオリンとピアノのためのソナタ」という評価をされるヴァイオリン・ソナタがあるが、バルトークもその範疇に入るだろう。けだし名曲。
「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ」は例の通俗性がある「管弦楽のための協奏曲」の後の曲ながら、最晩年の鬼気迫る堂々たる現代音楽で、これも傑作であろう。
さて、バルトーク制覇もこれで一段落。