ハイドン 交響曲第88番 第89番 協奏交響曲

ハイドン
交響曲第88番「V字」
交響曲第89番「W字」
協奏交響曲
フィッシャー指揮 オーストリアハンガリーハイドン管弦楽団(1998 1990 1991)
第88番、第89番はハイドンのオケにいたヴァイオリニスト、トストがフランスで活動するためのはなむけ的作品で「トスト交響曲」と呼ばれ、「パリ交響曲」の範疇に入れる向きもある。
協奏交響曲は、以前にも書いたが、ザロモンセット時期の作品で105番と言われる事もある曲。
「V字」は以前クナッパーツブッシュトスカニーニの演奏を紹介したことがある。
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2014/09/30/045329
今回、改めて聞いてみると第2楽章のラルゴがけっこう後期ロマン派っぽい雄大な曲で、クナがなぜこの曲を好んで演奏したのかが分かった気がした。
「W字」は「V字」ほど人気が無いが、聴き応えは充分。しかし過去曲の使いまわしで構成されているということで人気が無いらしい。
ザロモンセットの協奏交響曲は、そもそもザロモンとはヴァイオリニストでもあり、彼の活躍する曲をハイドンが提供したということらしい。
感想は書かなかったが、実はハイドンの協奏曲もいろいろ聞いてはいたが、チェロ協奏曲以外どうも面白くない。しかし、単独楽器による協奏曲より、こういう複数楽器が絡む協奏曲のほうが、よほどハイドンは出来がいい。

おまけ
ハイドン 交響曲第88番「V字」
フルトヴェングラー指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1951)
我が家のフルトヴェングラー・コーナーを何とはなしに眺めていたら発見してしまった(汗)シューマンの第4番のカップリングになっているのを忘れていたので、前回の「我が家にあるハイドン聴き比べ」から漏れてしまっていた。
さて、1951年ということで、目立ったテンポの変化も無く、実に雄大な疑似ベートーヴェン的演奏だが、実にそれが心地よい。こういう演奏でも楽しめるから、古楽器以前からこの曲が比較的取り上げられてきたのだろう。