篠田節子「聖域」(1994)

古代東北を舞台にした未完の小説原稿をめぐるミステリー、という謳い文句をネット上で見つけて購入した。
その未完の小説の内容も素晴らしかったが、作品はどんどんスピリチュアルな方向へ行き、個人的には大変面白かった。
寡聞にしてこの作家の事を知らなかったので、他の作品も読んでみたいと思ったのだが、この作品のレビューを見ると元々のファンからは期待外れという声があり、この作品はこの作家の中でも特異な存在であることを知った。
趣味でチェロを弾く、ということで、クラシック関連のタイトルの作品も多く、それにも惹かれるのだが、あらすじとかを見ると、私が求めているものとは違う気がする、
残念ながら、この人の作品はこの一作のみの邂逅となりそうだ。