シューマン:交響曲全集

サヴァリッシュ指揮 ドレスデン国立管弦楽団
シューマンの交響曲は、気に入ってしまうと、その欠点さえもなんかかわいらしく思えてくる魅力を持っている。また私にとってはプレブルックナー的な意味合いもある。ブルックナーはベートーベンの影響を受けているというのが一般的な評価だが、1番2番あたりは、どちらかというとシューマンの影響のほうが強い気がする。そんな関係で聴き始めたら、なんか気に入ってしまったのだった。サヴァリッシュはNHK交響楽団の常任指揮者をやっている頃からあまりぴんとこなかった指揮者だったので、昔このLPを買う時も、手っ取り早く全曲聞けるからというので買ったのだったが、これはうれしい誤算で、もしかしたら各々の曲については、これ以上の演奏もあるかもしれないが、これほど全曲にわたってバランスよく出来がいいというのも、珍しいのではないだろうか。1番は、もしかしたら他の中でもベストかもしれない。