クナのシューマン 交響曲第4番

シューマン 交響曲第4番
クナッパーツブッシュ指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1962)
クナのシューマン交響曲第4番は、ミュンヘン・フィルを所有している(こちら
この時、このウィーン・フィル盤の存在は知っていたはずだから、当時は入手困難だったような記憶がある。(ちなみにあと1種類、シュターツカペレ・ドレスデン盤(1956)がある)
さて、ミュンヘン・フィル盤とは同じ年(ただしミュンヘンが1月ウィーンが12月)の演奏なので、基本的解釈は変わらないが、印象は随分違う。
ミュンヘン・フィル盤は音が悪くエコーがきついため、デモーニッシュな魅力にあふれている。
ウィーン・フィル盤は音が抜群に良いが、なんとまあウィーン・フィルとは思えないほどゴツゴツした演奏であろうか。弱冠のオケの乱れが続くところを聴くと、これはクナお得意のアドリブで振っているのかもしれない。しかし、クナ・ファンは泣いて喜ぶ。
どちらもクナの個性満載で、音の良さから言ったらウィーン・フィル盤だが、ミュンヘン・フィル盤のデモーニッシュさも捨てがたいなあ。