ブルックナー 交響曲第8番

クナッパーツブッシュ指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1961)
今までもちらちら書いてきたが、クナッパーツブッシュブルックナー交響曲第8番は、今のところ以下の5種類が発売されている。
1 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1951)
2 バイエルン国立管弦楽団(1955)
3 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1961)
4 ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団(1963 ライブ)
5 ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団(1963 スタジオ)

この中で 3 のウィーン・フィル盤がなかなか入手できなかったが、今回やっと入手できた。クナのブル8唯一のウィーン・フィル、かつ1960年代の録音なのでかなり期待してしまう。
さて、このウィーンフィル盤の解釈は驚くほどミュンヘン・フィル盤2種に似ている。この時点ですでに1963年の演奏が確立していたのだといえる。音は若干悪いがオケはやはり上だ。しかし、流麗な分あのゴツゴツした魅力や、息を呑むようなダイナミズムはミュンヘン・フィル盤に一歩譲る。
しかし、これだけをとれば超名演であることは確かで、仮にミュンヘン・フィル盤2種が存在しなかったら、こちらのほうが伝説的名演と言われたであろう。
これでステレオだったら、いや、もうあと少し音が良かったらミュンヘン・フィル盤2種と人気を分けた事は確実であろう。