少年探偵団(全3巻)(1997)

山田貴敏江戸川乱歩
Dr.コトー診療所」で有名な山田貴敏による「少年探偵団」の漫画化をユーズドで購入。漫画化された作品は以下の通り
第1巻 怪人二十面相(1936)
     大金塊(1939)
第2巻 大暗室(大人向け(1936)からのリライト:武田武彦?氷川瓏?)
     妖怪博士(1938)
第3巻 呪いの指紋(大人向け「悪魔の紋章」(1937)からのリライト:氷川瓏?本人?)
(リライトの作者についてはサイトによって情報が違うので?を付けた)
さて、このラインナップを見て、少年探偵団を読んだことがある方はどう思われるだろう。別にリライトは含めなくても、他にいくらでも漫画化すべき作品があるような気がする。(青銅の魔人とか)しかし二十面相物は、ある意味同工異曲なので、こういう選択になったのかもしれない。だったら、「黄金仮面」にすればよかったのに・・・・
特に1巻分を使い切った「呪いの指紋」は疑問である。話は陰惨だし、少年探偵団の活躍もないし、二十面相もでてこない。特に最終話なので、ちゃんとシリーズが終わったという気がしない。(打ち切りだったのか?)
二重面相が超能力者というのは、はじめは「?」と思ったが、これはこれでありかとも思った。2巻までは原作の漫画化というより、全体の流れのなかに、上記の作品の内容を取捨選択してもりこんである感じ(「怪人二十面相」「妖怪博士」は前半のみ)で、物足りない気はするが、全体としてみればまあ悪くはない。なので、なおさら「呪いの指紋」は納得できない。
ちなみに第2巻の解説を高橋克彦さんがやっている。
これを機会に、また図書館で、リライトを借りてくるかな。

おまけ、過去の乱歩漫画の貴重な表紙絵が下記で見れる。
ttp://www.kunikikuni.com/kikuni/tantei/z.ranpo.manga.html