Besh O Drom
これも昨年触れた（こちら）ハンガリーのバンド。このアルバムからサローキ・アーギが参加、前作まで歌っていたロマ系女性歌手のモニカ・ミツーラと２トップ構成とのこと。ロマ系って聴きなれない人もいるかもしれないが、要はジプシーである。ジプシーは元々「エジプシャン（エジプトから来た人）」から来ており、意味的に間違っている事と、「ジプシー」が差別的に使われている事から、最近は「ロマ」というらしい。もともとのルーツはインド北部のパンジャブ地方とか。
で、内容だが帯に書かれている「ハンガリー発バルカンミクスチャー超特急」という言葉が、このバンドの特徴をうまく言い表している。ブラスをくわえたパワフルトラッドで、あえてロックの文字を加えないのは、ジャズやロックの要素はありながらも、主体はあくまでハンガリーと近隣諸国のトラッドであり民族音楽楽器だからだ。まだまだこういう面白いものが世界にはいっぱいあるんだろうな。
ちなみにロマ系女性歌手のモニカ・ミツーラの声は、ヘリウムガスを吸ったか？と思わせるような特徴ある声。実際に歌っているところを見てみたいものだ。
