おばちゃまはサーカス・スパイ(1995)

ドロシー・ギルマン
ミセス・ポリファックス・シリーズ第11作
前作あたりからパターン破りの雰囲気がしてきたが、この作品も、初めてCIAの依頼でなく、おばちゃまが事件に巻き込まれる。シリーズが始まってほぼ30年、長生きのシリーズにふさわしく、常に新鮮さを失わないようにとの姿勢は評価できる。
そういえば、おばちゃまの上司カーステアーズが自ら行動を起こすのもシリーズ初だ。
サーカスの団長が、「〜イスタンブール」でおばちゃまが世話になったジプシーの超能力者イングレスクの孫という設定もうれしい。おばちゃまの周りの人々がどんどん連環してゆくといいな。