トップをねらえ!(1988)

「監督不行届」「アオイホノオ」等で庵野さん(庵野秀明)に興味津々の奥さんが、ケーブルテレビに入ったのを録画してくれた。
庵野秀明初監督のOVA作品である。
設定、展開が「トップガン」+「エースをねらえ!」(+大映テレビ?)+「ガンダム、イデオン他の先達のSFアニメへのオマージュ」ということで、そこらへんはギャグとして見ればいいのだけれど、露出の多い「制服レオタード」や入浴シーン、無駄に揺れる胸等、(某逮捕者による80年代丸出しの主題歌を含めて)個人的には不要。(エヴァンゲリオンも、あのコスチュームで拒否反応が起きる私であった)
宇宙から帰ったカズミ(お蝶夫人の役どころ)が入院中のオオタコーチ(宗方仁の役どころ)の病室へ行き、胸にすがって泣きくづれるシーンの「制服レオタード」のエロさは、興ざめに近い。
しかし、赤字解消目的作品としては、売れる要素は全部放り込まざるを得なかったのだろう。また、美樹本晴彦のキャラクター・デザインも目デカキャラは苦手だ。
というわけで、最初は庵野さんの、アニメ的ダイナミズムを楽しもうと見ていたが、徐々に展開は、「ウラシマ効果の悲哀」を含め、シビアさを増し(バスター・シールド!には笑ったが)イデオン色が強くなる(バッフ・クランの髪型の登場人物が一瞬映ったのも笑った)
人類の敵「宇宙怪獣」が「銀河系の免疫抗体とし、人類という銀河に沸いたバクテリアを駆除しようとしている?」というのは(「宇宙怪獣」のルーツであろう)「宇宙の戦士」のワームの、いかにもアメリカSF的な単純設定とは違う。
しかし、3時間ではガンダムやイデオンに感動するほどにはのめりこめなかった。まあ、そこを狙った作品ではないんだろうけど。
ちなみに私もエロいのは好きである。が、無意味なエロはSFとしての価値を下げかねないというスタンスである。
「制服レオタード」と無駄に揺れる胸が見れるオープニング

バスター・シールド!(24分過ぎ)「制服レオタード」のエロさ(27分過ぎ)