「偽の女庭師」と「恋の花作り」

先日のモーツァルトのコンプリート・オペラ・BOXの話で
「なぜか K.196「偽の女庭師(恋の花作り)」が重複して」
と書いたのだが(こちら)実は深いわけがあったのだと知った。
元々「偽の女庭師」はイタリア語の台本で書かれたものだが、後にモーツァルトの手でドイツ語版(ジングシュピール)が書かれた。
その後、イタリア語版の楽譜が行方不明となり、もっぱらドイツ語版が今まで演奏されてきたのだが、1978年にオリジナルのイタリア語版が発見され、原題は同じなのだが、日本では区別をつけるためにドイツ語版に新たに(ドイツ版のタイトルから)「恋の花作り」の邦題を付け、た、という事らしい。
ジングシュピールはアリアの間をセリフで埋めるが、イタオペはレチタティーボで埋めるので、聞いた印象はかなり違う。このBOXが両方収録してくれたのは、かなりありがたい話だったのだ。